かつては文句無しでよつあみの最高級ラインだったのが、このロンフォート リアルデシテックスWX8です。
0.4号という心許ない細さで、ティップランでレッドモンスターを狙うためにこのラインを選択しました。
値下げがあり、現在はかつてに比べるとお求め易いお値段になっています。
YGK よつあみ ロンフォート リアルデシテックスWX8
筆者の使用歴は
0.4号 ティップラン
0.4号 イカメタル
のみです。
0.4号 150mの定価は12,450円で、筆者は7,511円で購入しました。
現在は3,980円と当時の価格からは考えられない値段になっていますw
よつあみの8本拠りのPEはアップグレードにしろスーパージグマンにしろ、0.6号が最小の号数でした。
満を持して現れたのが、このロンフォート リアルデシテックスWX8です。
0.3号~0.5号という、他の8本拠りにはない極細のPEがラインナップがされています。
現在は、よつあみではボーンラッシュWX8に0.4号と0.5号が出ましたが、それまでは事実上、このリアルデシテックス1択でした。
性質
素材
価格が価格なので、イザナスのSK71グレード、よつあみで言うところのウルトラダイニーマであると考えていました。
ただ、直近のラインの価格破壊の影響を受けていることから、イザナスSK60グレードの可能性が出てきました。
そもそもパッケージや商品説明にウルトラダイニーマの文言がでてきません。
他のラインではかなり推している部分のため、リアルデシテックスはウルトラダイニーマではないの可能性の方が高くなりました。
原糸については予測の範疇に過ぎませんが、このラインの強みは原糸ではなく、0.3号~0.5号という極細の太さを維持した状態で8本拠りにするという技術にあるのだと思います。
感触
やや、張りのある硬いラインです。
そのため、キャストで使用してもライントラブルは少ないです。
バックラッシュやエアノットは発生しにくいラインです。
太さ
細糸の強度を信用していないので、筆者は0.4号のPEにはそれなりにコストをかけています。
そのため、筆者が使った比較対象のラインは、いずれもそれなりの物なので、このラインが特別細いとは感じていませんw
上からリアルデシテックスWX8、PEエギULTHS8、ボーンラッシュWX8です。
写真では光をより反射したラインが太く見えるため、全く当てにならずわかりませんw
触ってもほとんど差がわからないので、少なくともこの3種類のラインはかなり精度の高いラインだということがわかりますw
カラー
10メートル毎にカラーの変わる3色カラーです。
ブルー→グリーン→ホワイトとカラーが切り替わり、1m毎にマーキングが入っています。
3色カラーの区別は正直付きづらいです。
特に、レンジをカラーマーキングで確認したいイカメタルでは苦戦します。
5色マーキングと違い、30メートルでカラーが一周するため、カラーとレンジを見失いやすいです。
ライトを炊いているとはいえ、そもそもが夜なので、カラーが見え辛く、0.4号という細糸も相まって棚の把握は難しいですw
日中のティップランなどでは、着底のタイミングははかりやすいです。
細糸なので、0.6号に比べると確認しにくいですが、1mごとのカラーマーキングによりラインが止まるタイミングがわかります。
強度
オフショアからイカメタルでケンサキイカや、ティップランでアオリイカを釣る分には十分な強度です。
ティップランで2キロ台のアオリイカをこのラインで取りましたが、ファイトに不安はありませんでした。
ですが、このラインが0.6号に劣ると感じる部分は、やはり根掛かりをした時です。
とはいえ、根掛かりしても簡単にはラインは切れてくれませんw
ラインブレイカーやらタオルやらに巻き付けて引っ張らないと切れないのは、信頼できる強度のある0.6号のPEと同じです。
オフショアでは早急にタオルやらに巻き付けないと、ロッドとドラグだけではズルズルとラインが引き出されてしまいます。
単純な引っ張り強度だけなら、目を見張るものがありますw
しかし、0.6号と差がつくのが、エギやルアーの回収率です。
0.6号でラインブレイカーやらタオルやらでラインのみを引っ張った場合は、エギやルアーが回収できることがよくありますが、0.4号ではほとんどの確率で本線がブレイクしてしまいます。
まあ、2段階下の号数なので、比べるのも酷な話ですがw
0.4号としての細さを維持しつつ、その号数の範囲内の強度も確保している、といった印象です。
他社のラインでは、0.4号といいつつ0.5号クラスのものがあったり、ノットの締め込みで切れるものがあったりします。
特にノットの締め込みでブレイクは、同船者で遭遇したことがあるのですが悲惨です。
想定内のターゲットを釣る分には問題ありませんが、やはり0.4号の大敵は根掛かりです。
イカメタルでは大丈夫ですが、ティップランやバチコンアジングなど、着底が必須な釣りで根の荒いエリアを攻める場合は、根掛かりに注意した方がいいでしょう。
オフショアでの根掛かりは一度に大量のラインを失う恐れがあるので、使う状況は選んだ方がいいと感じます。
価格が価格なだけに、一気にラインが無くなると悲惨です。
耐久力
耐久力は高いと感じるラインです。
繰り返しの磨耗にも強いイメージで、ささくれなどは現れませんでした。
ただし、ラインが細いのでガイドとの摩擦が低いだけかもしれませんw
一見長く使えそうなラインですが、いかんせん、根掛かりには弱いのでトータルで見るとラインの持ちはよくありませんw
適度にブレイクして無くなるので、本当の耐久力や持続性については、筆者では観測するにいたっていないのが正直なところですw
根掛かりの心配の薄い釣りで使う分には、長く付き合える相棒になるだろう、としか言えませんw
ライン放出性
オフショアでのルアーの着底までの話となりますが、ハリがある分、表面がさらさら・ふわふわなラインに比べると放出性は劣ります。
具体的には、同じ8本拠り0.4号のソルティメイトPEエギULTHS8に比べると若干劣っている感じがします。
スプール内のラインに少し引っ掛かる感じで放出されていきます。
パラパラと糸が出てくれない、といった感じでしょうか。
キャスティングでは使っていないので、飛距離に関しては不明です。
ラインの性質からすると、投げやすくトラブルフリーな代わりに、ふわふわ系のラインより飛距離が劣る、と予想されます。
それでも、オフショアでは潮の抵抗を受けにくいので、0.6号よりも速くルアーを沈めることができます。
より軽いルアーを使えるようになるので、そのメリットはイカメタルやティップランではかなり大きいです。
扱いやすさ
全体的にハリがあるので扱いやすいラインです。
ロングリーダーでちょい投げをしてもトラブルにはなりにくいです。
エアノットやバックラッシュが発生しにくいため、余計なストレスなく使うことができます。
総評
数値化しない私的項目での総評です。
強度
引っ張り強度に関しては十分確保できていると感じます。
具体的にはオフショアでの根掛かり時は、ロッドを煽ってもスプールを押さえても切れてはくれませんが、ラインブレイカーなどで強引に切りに行くと本線で切れる、といった強度です。
根掛かりでロッドを煽ってブレイク、という0.4号を同船者で何度も見ているので、0.4号ではこれがほぼ上限なんじゃないかと、今のところ考えています。
飛距離
ショアでは使っていないので評価不能ですが、オフショアでのルアーの着底に関しては然程スムーズではありません。
潮の抵抗は受けづらく速く落ちますが、スプールからの放出が微妙です。
耐久力
純粋な耐久力は正直不明です。
トータルで見るとあまり良くありません。
これはひとえに、根掛かりで本線が切れる可能性が高いからです。
特にオフショアでは一度のラインブレイクでかなりの距離を失うので、長く使えるラインとは言えなくなっています。
値段
かつては文句なしの最上級・最高級でしたが、現在は半額以上値下げされ手を出しやすくなりました。
値下げ前ならコスパは悪すぎなんですが、現在の価格で買うなら普通に良いと思います。
カラー
ラインが細くて見えにくいことは置いておいても、あまりわかりにくいとは言えない配色です。
実際に使うと案外、似通ったカラーなのでカウントを見失いやすいです。
レンジの把握には適していません。
ショアでもオフショアでもあまり使い勝手は良くなさそうです。
扱いやすさ
ハリがあるので扱いやすいです。
ライン放出時に下のラインを引き出したり、バックラッシュやエアノットなどのトラブルが発生しにくいラインです。
結論を言うと良いラインです。
かつての価格だと高すぎて、根掛かりロストと秤にかけると微妙なラインですが、現在の価格だとかなりオススメできるラインです。
現在は価格が逆転したサンラインのPEエギULTHS8と比較しても、0.4号のクオリティとしてはほぼ上限なのは同じです。
ある意味、このラインの存在を脅かす可能性があるのは、より価格の抑えられたボーンラッシュWX8でしょう。
ボーンラッシュWX8の評価次第では、立場が揺らぐかもしれないという複雑な位置にいますw
0.4号くらい細くなると地雷ラインがかなり多いので、安物買いの銭失いになるくらいなら、安心をとるのはアリだと感じます。
ラインは細くしたいけど、そうすることで強度に不安がでる人には特にオススメです。