ルアりずむ

主にソルトウォーターのルアー釣りを嗜んでいます。タックルやルアーのインプレ レビューをメインで綴っていきたいと思います。ちなみにボウズが多いので、そのレベルだとお察しの上、参考にしてくだされば幸いです。

よつあみ G-soul スーパージグマン X8 インプレ

よつあみのカラーマーキング仕様の8本撚りPEです。
よつあみの8本撚りとしてはアップグレードと人気を二分しています。

モデルチェンジによる後続モデルは「エックスブレイド スーパージグマンX8」となります。

ここでは旧タイプのスーパージグマンX8をインプレします。


YGK よつあみ G-soul スーパージグマンX8

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G-soulシリーズとジグマンシリーズの両方の名前を関する8本撚りPEです。

筆者の使用歴は
0.6号 エギング
0.6号 ティップラン
0.8号 タイラバ
1.5号 ライトショアジギング
1.5号 ライトオフショアキャスティング
となります。

アップグレードと同じく大抵の釣具屋で取り扱っているので入手は容易いラインです。
200mからのラインナップとカラーマーキングから、オフショアでは人気のラインです。

かつては200m巻きの8本撚りのPEとしてはリーズナブルな方でしたが、近年のPEの価格破壊により決して安いラインではなくなってしまいました。

性質

素材
原糸についての記載はありませんが、ロープライスを謳っていることから、材質はイザナスSK60グレードだと予測できます。

感触
新品状態での手触りはツルツルしています。
編み込みの関係か、ウルトラジグマンよりもツルツルです。
触ってみると、編み込みが感じられずモノフィラメントラインのような手触りです。

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初期の状態では若干のハリがありますが、コーティングが無くなるとふわふわ系にチェンジします。
そのため、どちらかといえばふわふわ系で使うことの方が多いラインですw

編み込みによる凹凸が少ないので、ガイド通過時の摩擦音などもかなり少ないラインです。
ラインの放出性は高いラインです。

その編み込みの凹凸が少ない原因ですが、恐らくは編み込みのピッチが長いことが原因だと考えられます。
つまり、編み込みの間隔が長いため、8本のラインの交差が感じにくく、ツルツルした感触になっているのだと感じます。
その弊害といってはなんですが、潰れに弱く、きしめんの様な形になってしまいがちです。

カラー
10m毎に5色のマルチカラーになっています。
染色パターンはホワイト→グリーン→レッド→ピンク→ブルーと変わり、1m毎にグリーンのマーキングが入っています。

カラーの切り替わりはハッキリとしているので、レンジを見失いにくく、カウンター無しのリールでも水深を把握しやすくなっています。

また、1m毎のマーキングのおかげで、着底やバイトによりラインが止まるのもわかりやすいです。

そのため、オフショアで使う分にはかなり重宝する仕様です。
ショアでラインマーカーを活用する人にもオススメです。

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強度

号数相応の強度です。
8本撚りのPEで太さも考慮すれば十分な強度です。

特に強いわけでもなく、弱いわけでもない、といった感じです。

通常時は信頼、安心できる強度ですが、ささくれが現れると一気に弱くなります。
なので、ラインの劣化にさえ気を配っていれば、十分に頼れる強度のあるラインです。

ただし、バラけやすいので結束強度はそれほど高くありません。

耐久力

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耐久力はそれほど高くないと感じるラインです。

ハリを保つコーティングが無くなると、毛羽立ちが目立つ様になります。
色もくすんだ感じになり、ラインもふわふわ系になるので、変化は見極めやすいですw
毛羽立つと一気に耐久力が無くなるのは、他のPEと同じです。

ただ、その毛羽立つまでがちょっと早いかなと感じます。
特にキャスティング系での消耗は激しいです。
ノットの結束部に近い方から徐々にささくれてくると言うよりは、キャストで実際に使った部分が全体的にささくれてきます。
投げるルアーの中で最も飛ばないルアーの飛距離分に相当する部分がささくれてきます。

そのため、ささくれた部分を徐々にカットという対処が取りづらく、早い段階で反転して巻き直さないといけないため、寿命はあまり長くありません。

ただし、これはキャストを伴う釣りで使用した場合の話で、オフショアでタイラバやジギングで使う分には劣化のスピードはかなり遅いです。
ショアで使うと色が落ちて薄くなるとささくれの合図ですが、オフショアでは色が落ちても中々ささくれは現れません。

単純に、外部からのダメージに弱いラインなのかもしれません。

その外部からのダメージに弱い理由ですが、編み込みの間隔が長いことが原因だと考えられます。
編み込みのピッチが長いために、ラインがバラけやすいと感じます。
何かに引っ掛かった時に、ラインの中の一部分が引き出されてほつれる、といった状態になりやすいです。

ちなみに、号数が小さくなるほど劣化のスピードは遅く、太くなるほど速い可能性があります。
0.6号でエギをキャストする際には劣化はあまり感じられず、1.5号でジグやルアーを投げれば早く感じます。
太い方が摩擦が増えてダメージが多く、尚且つ、編み込みの間隔の長さが大きく現れ、耐久力の低さが目立つようになります。
潰れやラインの一部分のほつれ、などは太いほど簡単に発生するようになるので、扱いには注意が必要です。
特に、編み込みのピッチが長いことで、一度ほつれると、そのほつれが広がりラインの強度が極端に下がる場合があります。

ライン放出性

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よつあみの8本撚りのPEとしてはよく飛ぶ方になります。

ややふわふわ系のため巻き癖がつきにくく、編み込みの間隔が長いことで表面の凹凸が少ないため、ラインはよくバラけてくれます。
そのため、スプールからの放出性が高く、よく飛んでくれるラインです。

同じ理由でオフショアでの底取りも有利なラインです。
ラインがバラけやすいので素早くルアーを着底させることができます。

扱いやすさ

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オフショアで使う分には特に欠点がありません。

ただし、ショアなどでキャストに使う場合はやや扱いにくい部類になります。

新品直後はハリがあるのでトラブルにはなりにくいですが、使っている内にコーティングが剥がれるのかハリがなくなりふわふわ系のラインに変化します。

ふわふわ系になると、ライン放出性が上がりより飛ぶようになりますが、スプールへの収まりが悪くなったり、キャスト時にリーダーを追い越したりでライントラブルは増えてしまいます。

ハリのある状態よりも、ふわふわラインとして使う時間の方が長いので、ライントラブルが気になる、またはストレスになる人にはあまりオススメできないラインです。

総評

数値化しない私的項目で総評です。
編み込みのピッチが長いことによるメリットとデメリットがはっきりとしたラインです。
編み込みの間隔が長いことで、引っ張り強度と飛距離を得た代わりに、バラけやすいことで結束強度や耐久力が失われたと感じます。

強度
号数相応の強度は確保できています。
そのため、単純な強度面では安心して使用することができます。

ただし、バラけたりほつれたりしやすいので結束強度は微妙です。

飛距離
よつあみの8本撚りのPEとしてはよく飛ぶ方になります。
編んでいることを感じさせないツルツルな表面により糸は良くバラけ、ふわふわ系のラインのため癖がなくスムーズに放出されていきます。

同じ理由でオフショアでの底取りも素早く行えるラインです。

耐久力
編み込みのピッチが長いためほつれやすく、外部からのダメージに弱いラインです。
キャストではライン放出で酷使される部分にダメージが蓄積されやすく、その部分がささくれてきます。

そのため、広い範囲に同時にささくれが現れるので、該当部分のカットではなくラインの反転などの対応が必要です。

値段
格安PEが増えた今では決して安いラインではなくなってしまいました。
ただし、強度面では信頼できるので、価格に見合った性能のラインです。

特にオフショアではデメリットを感じにくくコストパフォーマンスの高いラインです。

カラー
10m毎5色のマルチカラーのため、オフショアでは使いやすいラインです。
カウンターが無くても着底のタイミングやレンジの把握ができるので、とても役立つ仕様です。

ショアでも飛距離や現在のルアーの位置が確認できるので重宝します。
特にエギングではエギの位置が正確に把握できるのでとても便利です。

扱いやすさ
初期状態では適度なハリがあるため扱いやすいですが、コーティングが剥がれるとふわふわ系のラインになり扱いにくくなります。

ふわふわ系はエアノットやバックラッシュが起きやすいので、キャストを多用する釣りでトラブルが気になる方にはあまりオススメできません。



ショアでも使えますが、どちらかといえばオフショアに適したラインです。
キャストで目立つラインのダメージも、オフショアだとかなり軽減され、劣化スピードもスローになります。
0.6号などの細糸も摩擦が少なくダメージが溜まりにくいのか、劣化スピードが遅いイメージです。

劣化とは別にふわふわすることによるライントラブルに問題があるので、やはりキャストよりもオフショアに向いたラインだと感じます。

価格帯がアップグレードと同じですが、役割も似ているラインです。
ラインに迷えばG-soulX8アップグレードかスーパージグマンX8を買うのが無難ですw
キャストならアップグレード、オフショアならスーパージグマンX8といった感じでしょう。

それでも、飛距離か出てラインマーキングがついているので、ショアでも十分使えるラインですw