ルアりずむ

主にソルトウォーターのルアー釣りを嗜んでいます。タックルやルアーのインプレ レビューをメインで綴っていきたいと思います。ちなみにボウズが多いので、そのレベルだとお察しの上、参考にしてくだされば幸いです。

シマノ 18セフィアBB S86ML インプレ

18セフィアBB S80MLが価格帯にしては良い使用感だったため、普段使い慣れている86MLクラスではどうなのか、という動機で購入したのがこちらのロッドです。

SHIMANO 18セフィアBB S86ML


全長(m):2.59
継数(本):2
仕舞寸法(cm):133.2
自重(g):104
先径(mm):1.6
適合エギサイズ(号):1.8~3.8
適合ラインPE(号):0.4~1
カーボン含有率(%):95.5

18セフィアBBシリーズの86MLです。
同じ18セフィアBBでも筆者の比較対象が少ない80MLは全体的に評価が甘めになり、価格帯を考えても高評価なロッドになりました。
なら、普段使っている86MLクラスならどのような評価になるのか、確認したくて購入したのが18セフィアBB S86MLです。

86MLクラスは筆者の中で比較対象が多いですが、同じシマノから、
17セフィアCi4+ S806ML-S
セフィアエクスチューンS806L

レングス違いの18セフィアBB80MLが比較対象になります。

仕様

自重
メーカー表記で104gです。
価格帯を考えてもかなり軽量に仕上がっています。

持った感じも軽い、ですが、ガイドがステンレスフレームのため、上位モデルのチタンフレームと比較すると若干持ち重りは感じます。
ただ、エギングはロッドを下げてステイするシチュエーションが多いため、実釣では全く気にならないでしょう。

ガイド
ガイドはステンレスフレームのKガイドです。


ただし、前作までのSiCリングではなく、アルコナイトリングが採用されています。
この辺りは価格帯の制約で、現在ではほぼ例外なくアルコナイトリングが主流になってしまいました。
その分、ブランクスの方が強化されているので、トータルで見たらコスパは高くなっています。
ガイドリングに関しても、実釣で不備を感じる要素はありません。

更に、ガイド配列はKRコンセプトが採用されています。
ライン放出性に関しても問題ありません。

継ぎ
逆並継ぎが採用されています。

抜け等もなくこちらは問題なく使えています。

グリップ


セパレートグリップです。

ナットもEVAに包まれていて締め込みやすくなっています。

ブランクス

ブランクスの基本的な仕様は80MLと同じなのであちらもご参照ください。

www.lurelism.com

ハイパワーX



バット側


ティップ側

ブランクスの最外層をX状テープで覆う技術です。
かつてはシマノの特許でしたが、特許切れと同時に各メーカーに波及しました。

これにより捻れに強くなっています。

テーパー
レギュラーテーパーに近い感じです。

ロッドを曲げやすく、キャストは誰でも安定した飛距離が出せます。
また、ファイト時もブランクス全体の力を生かしやすく安定します。

使用感

飛距離
8.6ftのロングレングスも相まってよく飛ぶロッドです。
レギュラーよりのテーパーのお陰で、キャストのしやすいロッドです。

ロッドを曲げるためのスイングスピードや力を求められないため、誰でもゆったりとキャストして飛ばすことができます。
逆に力みすぎるとブランクスの復元が追い付かず失速します。

改心の一撃的な飛距離は期待できませんが、平均値がほぼ同じになるため、結果的に安定して飛距離の出しやすいロッドです。

ディアルーナなどシマノロッドにありがちな硬くて投げにくい癖がありません。
誰でも投げやすいロッドに仕上がっています。

感度
感度に関してもそれほど悪くありません。
上位モデルと比較すると、振動の伝達率で劣るくらいの感覚です。
なので、昔のエントリーモデルのようなカーボン含有率が80%以下のロッドに比べると格段に進化を感じる部分となっています。
加えてハイパワーXの恩恵なのか、価格帯を考えればシャキッとしたブランクスになっており、ダルい印象は受けません。

それでもセフィアCi4+やエクスチューンと比較すると、金属的なアタリと形容されるような微妙な変化を捉えるのは苦手です。


操作性

ロッドパワー
イカに関しては全く問題ありません。

その上で、サゴシなどの中型青物とのファイトもバラシにくく安定感があります。
フックアウトする要素が少ないため、アタリを弾きにくいロッドです。

ただ、想定以上のサイズだと無理が効かないというデメリットもあります。
強いバットや高弾性ブランクのような力技を使える部分がないため、ターゲットに与える負荷が弱く、魚があまり弱らず逃げられる場合があります。
ただ、本来の用途ではないため、エギングに限れば意味のない要素ではありますがw

ファイト感

レギュラーテーパーのブランクスにより、ロッド角度を維持するだけで安定したファイトが可能です。
しっかりとブランクスが曲がり込むので、テンション抜けによるフックアウトも発生率し難くなっています。

上位モデルにありがちな高反発なブランクスやバットパワーが高いことで起きる見切れのようや心配はありません。
使用者側のロッドワークのテクニックが問われる要素がないため、エントリーモデルとしては申し分ない性能です。

総評


概ね、80MLから推測できる使用感でした。
ブランクスの素材に関しては同じなので当然といえば当然ですがw

ただ、それだけにレングスの差が与える影響は大きいと実感する結果となりました。
取り回し、シャープさなどの面でやはり80MLが優れています。

そのこともあり、思った以上に2つのロッドは別物だと感じました。

86MLは飛距離やラインメンディングで優れていますが、80MLよりも全体的にのっそりとしたブランクスなイメージです。
マテリアルに差がないなら、これがレングスとテーパーによる変化なのでしょう。

ハイエンドモデルやミドルモデルと比較すると、ブランクの反発力が弱いイメージです。
ジャークをブランクの戻りがアシストしてくれる、という要素がないのがエントリーモデルの欠点でしょう。

エギングロッドは短め硬めか、長め柔らかめ、の二極化が進んでいるような気がするため、自分の好みを探る最初の1本としてはオススメのロッドです。

現在は22セフィアBBにモデルチェンジしています。