ルアりずむ

主にソルトウォーターのルアー釣りを嗜んでいます。タックルやルアーのインプレ レビューをメインで綴っていきたいと思います。ちなみにボウズが多いので、そのレベルだとお察しの上、参考にしてくだされば幸いです。

ブリーデン グラマーロックフィッシュ TR85 PEスペシャル インプレ

ライトゲーム汎用ロッドとしての購入です。
ロックフィッシュロッドを銘打っていますが、メーカーも汎用ロッドとしての使用を推していました。
メッキ・カマスをメインに、アジからサゴシやハマチまで幅広いターゲットに対応できるロッドです。

グラマーロックフィッシュ TR85 PE Special


全長:8フィート5インチ
仕舞寸法:132cm
適合ルアー重量:1.5~20g
適合PEライン:0.4~0.6号
ロッド重量:128g


筆者はエギングをするので、ライトゲーム汎用ロッドとしては、エギングロッドがそのままそれに当てはまります。
実際、ヌーボティーロ78Lの後、ライトゲーム汎用ロッドはエギングロッドで事足りるという結論になり、しばらくこのジャンルからは離れていました。

ただ、エギングロッドが唯一苦手とするアジングやメバリングなどの軽量ルアーへの適正を重視して、エギングロッドではカバーできない範囲を網羅するため再びこのジャンルへの熱が戻りました。
どうしても、エギングロッドだとマイクロジグはフックを伸ばされ、ジグ単はキャストも操作性も感度すら苦しいという三重苦の問題が生じます。

そのため、小型ルアーが使えて、尚且つ、エギングロッドと同様に小型中型青物にも対応できるロッド、という条件でこちらのロッドを選択しました。

比較対象はブルーカレント85 TZ Nano、ブルーカレントII80、ヌーボティーロ78Lです。
www.lurelism.com


装着リールはシマノC3000番でPE0.4号~0.6号をメインで使用していました。

仕様

自重
メーカー表記で128gあります。
ライトゲーム汎用ロッドとしては重量級で、エギングロッドと比較しても重たいロッドであると言えます。
ブルーカレント85TZ/NANOが83gと考えると、数値状はかなり重たいロッドに見えます。

ただ、実際の使用感としては、重さはほとんど感じることはありません。
恐らく、重心が手元に寄っているため、持ち重り感が皆無なのが大きいです。
細い#1のブランクスと極小のチタンガイドにより穂先側が極端に軽く、ストレートグリップ仕様によりグリップ側が重いことで、奇跡的なバランスになっていると思われます。

ライトゲーム汎用ロッド選定の際、128gのスペック重量はどうしても躊躇しそうになりますが、実際の使用感としては無視していい要素だといえます。

ガイド
チタンフレームSiCリングのKガイドです。


ティップセクションは極小のガイドが並んでいます。

バットガイドはKWガイドが採用されています。

いずれも、ガイドサイズは小さいもので、ガイド数は多めです。
極小ガイドを数多く並べるというガイド配列の癖はブリーデンロッド共通のものです。

一応、PE0.4号で20gのメタルジグをフルキャストした場合でも、放出の抵抗などは感じにくいものの、後述するティップぶれと相まって失速する印象です。

ちなみに、このモデルよりも更にガイドを小さくしたホウリアイランドというモデルも存在しています。

継ぎ

逆並継ぎが採用されています。
バット側が硬く曲げにくく、ティップ側が柔らかくよく曲がるロッドの特性により、油断するとティップ側が抜けて飛んでいくので継ぎのチェックは必要です。
ロッドフェルールワックスを塗っておくと、抜け防止になります。

グリップ

ストレートグリップが採用されています。
やや重量増な印象ですが、結果的に重心を手元に近付けてバランスを保っている要素になっています。

リールシートはダウンロックタイプです。

グリップエンドにはロゴマーク入りです。

ブランクス

黒色の塗装が施されています。

全体的に粘りのあるブランクスです。
パリパリとかカリカリと形容されるような高弾性の高反発なブランクスではありません。

ティップ~ベリーは柔らかく、反発力も弱い感じです。
対して、バットは硬いものの、負荷がかかるとじわじわと復元していくタイプです。

テーパー
一言で表すと、ティップ側の#1が繊細で柔らかく、バット側の#2がカチカチのロッド、です。

ロッドのコンセプトはゼナックのミュートスアキュラと似ていて、柔らかいティップセクションと硬いバットセクションを組み合わせることで、対応できるルアーの幅を持たせています。

軽いルアーは柔らかいティップで投げ、重たいルアーは強めのバットで投げるイメージです。

その仕様がそのままターゲットとのファイトにも応用できてきて、ライトなターゲットは柔らかいティップで食い込ませて、中型青物などは強いバット耐えて捕る、という万能なロッドになっています。


使用感

飛距離
10g以下の軽いルアーはティップで投げて、それ以上のルアーは強めのバットで投げるイメージです。

メーカー表記通り、MAX20gまでならフルキャストできます。
ただ、20gのジグをフルキャストした場合、飛距離はエギングロッドやブルーカレント85TZ/NANOと比較すると失速します。

その原因として、ティップの収束までのブレが影響しています。
ティップセクションがかなり柔らかいため、振り抜いた後、穂先がバタついてしまい、失速してしまいます。
ティップだけが柔らかいのではなく、#1全体が柔らかいため、継ぎの上からブレが始まり、結果的に穂先の収束に時間がかかってしまいまい、飛距離が伸び悩みます。

一方、軽いルアーは柔らかいティップで投げることができます。
1g~2gでもキャストしやすいという点が、エギングロッドにはない圧倒的なメリットで、その点に関してはブルーカレント85TZ/NANOよりも優れています。
ブルーカレントの方では2.5gは欲しい所を、こちらのグラマーロックフィッシュ85PEでは1gでもキャストできます。
軽いルアーも投げやすく、実質的なルアー適合範囲が広いことがこのロッドの最大のメリットです。

感度
10g以上のルアーの巻き感度は高めです。
ティップが柔らかいため、巻き抵抗を強く感じられます。
ただ、この部分は人によってはノイズなので良し悪しの判断は難しいところです。
アイアンマービー55のようなメタルバイブだと、巻き抵抗が強くかなりティップセクションがもたれてしまいます。

穂先が柔らかいため、穂先の挙動でとる着底感度などは優れています。
この点はエギングロッドやブルーカレント85TZ/NANOよりも優れていて、ポンッと戻るアタリが穂先の挙動でわかります。

また、1gのジグヘッドに出るアタリも、穂先の挙動を介してキャッチできます。
この辺りもブルーカレントやエギングロッドよりも優れている点で、小さなバイトもわかる点は大きなメリットです。

操作性

アジング メバリング
ジグヘッド単体の場合は1gくらいからが適用範囲です。
1gのメタルジグもなんとか使用可能です。

ティップセクションが柔らかいので、小型のフックでも曲げられずに掛けられます。
これがエギングロッドだと、小型ジグの場合はフックを伸ばされてバラします。
メバリングなどの小型プラグも同様です。

ただ、いずれも専用のロッドに比べると強めの設定なので、使いにくさ自体は否定できません。
ブルーカレント85TZ/NANOやエギングロッドでやるよりは快適に釣りができるという程度で、そもそもアジングをするという前提で釣行を組み立てる場合に、このロッドは選択肢に入らないでしょう。
狙って使いに行くのではなく、現場でアジやメバルの魚影があった時や、他の釣りで万策尽きた時の選択肢として、このロッドでアジング・メバリングをする、というのが正解です。

そのため、そこそこ重量を投げるキャロライナリグやフロートリグなどが向いてると思います。
(ぶっちゃけやったことないので使用感はわかりません)

メッキ・カマス・ライトロックフィッシュ
恐らく、ど真ん中のターゲットがメッキ・カマスと小型のハタ類やカサゴなどのライトロックフィッシュです。

使うルアーの重量的にも、最も投げやすく、掛かった場合にもロッドの特性を生かしやすいターゲットです。
ティップセクションが柔らかく食い込みがよいので、バレやすいカマスのキャッチ率も高めです。
また、メッキのような突っ込む魚も強いバットで受け止めることができるため、安定したファイトが可能です。

カサゴやオオモンハタなどのライトロックフィッシュも、強めのバットで強引に引き剥がせるため、根に張り付かれる前に浮かすことができます。
むしろ、ロッドの名前からして、そのための強めのバットなのでしょう。

この辺りがメインターゲットの場合はかなりオススメです。

シーバス・チニング
チニングはチヌトップのみですが、ポッパーやペンシルの使い勝手はよい感じです。
チヌトップロッドとしてはレングス長めですが、柔らかいティップセクションのおかげで水噛みは非常によく、ルアーを弾きにくくなっています。
ロッドのテーパーやコンセプトが、ヤマガブランクスのブルースナイパー103L PlugSpecialと似ていて、トップ操作のしやすいロッドです。

シーバスは専ら、バチ抜けパターンやマイクロベイトパターンに適正があります。
ティップセクションが柔らかく、食い込みがよいため、バチパターンの極小なアタリも弾きにくくなっています。
また、シーバスロッドでは投げにくい小型のシンペンなども投げやすく、バチ抜け専用ロッドとしての適正も高くなっています。
バットも強めのため、ファイトに関しても安定します。
突っ込みはバットで耐えて、エラ洗いを食らっても追従性の高いティップセクションである程度持ちこたえることができます。

小型中型青物
エギングロッドやブルーカレントと同じく、中型青物までならなんとか対応できます。
その場合、#1は役割をほとんど役割をもたず、バットでのファイトになります。
一見、ヘッドシェイクなどを柔らかい#1が吸収してくれそうですが、いかんせん、青物の場合はターゲットに対して柔らかすぎるため、穂先側は追従性に徹してほぼなんの負荷も与えておらず、衝撃の吸収もできてない感じです。
なので、首を振られると、直でバットにガンガン来るため、フックアウトが怖いファイトになります。

バットは硬いといいつつも、青物相手には程よく曲がって適度な負荷を与えるため、寄せる、浮かせるパワーは十分にあります。
気を付けるべきは、ライトゲーム汎用の宿命でルアーフックサイズが小さいので曲げられやすい点と、ラインが細いのであまりに強引すぎるとブレイクする点です。
ほぼバットでのファイトになるため、グラマーロックフィッシュでファイトする時は、その2点にどの程度余力があるかでドラグ設定を決めた方が無難です。
青物ファイトに関しては、ロッド全体を使えるブルーカレントやエギングロッドの方が気を遣う点が少なく正直楽です。

エギング
エギ3号まで使用可能です。
ただ、しゃくり感に関しては、ほぼバットだけでしゃくる感じになってしまいます。
ジャークに関して、柔らかい#1はほぼ役割がなく、ロッドをしゃくりあげた瞬間からバットの負荷がエギと使用者に跳ね返ります。

そのため、しゃくり続けた場合の疲労感はかなり高めです。
エギングに関してはブルーカレント85の方が楽で適しています。

ただ、ライトゲームメインで、状況によってはエギも投げるようなスタイルだと、このロッドで十分だといえます。

総評



総じて、ティップセクションが柔らかく、バットが硬いロッド、という説明に尽きると思います。
柔らかいティップセクションで軽いルアーのキャスト性と操作性を実現し、強い硬めのバットで重たいルアーのキャスト性とロッドパワーを担保しています。
そのため、ロッド全体のバランスを最も汎用性の高い絶妙な感じに仕上げたブルーカレント85TZ/NANOとは、似たコンセプトでありながら全く異なる設計思想で実現していて、似て非なるロッドとなっています。

ブルーカレント85は全てにおいて平均的に使いやすいものの、尖って使いやすいジャンルもないロッドです。
一方、グラマーロックフィッシュは柔らかいティップと硬いバットがそれぞれ恩恵を受ける部分とノイズになる部分、得手不得手がハッキリ別れるロッドです。

ちなみに筆者はエギングをメインでライトゲーム汎用もする、という使い方なので、結局エギングロッドを兼用するのが一番手っ取り早い、という結論に至りました。
2本ロッドを持ち込む煩わしさ、というよりは、そうするならエギングロッドでカバーできない範囲は普通にアジングロッドなりメバリングロッドを用意した方が良い、という単純な話でした…

なので、ライトゲームメインでエギングもする場合は、その範囲もカバーできるこちらのロッドはオススメです。


現在は廃盤で、後継モデルはTR85 PE special "V2.4"になります。
ホウリアイランドと統合され、若干のバランスの変更もあったようです。