12レアニウムと13バイオマスターを経て辿り着いたのが、この15ツインパワーSW4000XGです。
2015年は無印の15ツインパワーのリリースもあり、4000XGに関してはSWと無印の2パターンの選択肢がありました。
13バイオマスターがゴリゴリになってしまったこともあり、より防水性の高そうなツインパワーSWを選択です。
15ツインパワーSW4000XG
ギア比:6.2
実用ドラグ力 7.0kg
最大ドラグ力 11.0kg
自重 355g
スプール寸法 49/19mm
最大巻上長(ハンドル1回転あたり) 95cm
ハンドル長 60mm
ベアリング(S A-RB/ローラー) 11/1
13ステラSWと同じく、この15ツインパワーSWも4000番に関しては6000番以上の番手とは構造や仕様が異なっています。
5000番6000番のボディに、4000番のローターとスプールが装着されているのが、この15ツインパワーSW4000XGの最大の特徴です。
同じSW4000でもバイオマスターは4000番ボディなので、その点で大きく異なっています。
筆者は最終的に無印の15ツインパワー4000XGと17ツインパワーXD4000XGも買ってしまったので、
ツインパワー3兄弟と比較しながら書いていきたいと思いますw
元々はサーフヒラメやライトショアジギングでの使用でしたが、ライトオフショアキャスティングやライトジギングなど、今ではかなり汎用性の高いリールになっています。
ノブは当初は夢屋アルミラウンドのMを。
途中からは夢屋アルミラウンドのLを装着していました。
機能
ベールアーム
ベールアームの構造は08ステラSWと同じ構造です。
稼働部が内側にあります。
2020/5/31追記
この構造のせいで、20ステラSW4000のスプールが装着できません。
厳密には、装着することはできますが、この内側のベールアームがスプールに干渉して擦れる金属音が鳴るため、実質的に使用不可の状態です。
ただし逆に装着することは可能です。
15ツインパワーSW4000XGのスプールは、20ステラSW4000XGに装着することができます。
そのため、スプール互換としては、15ツインパワーSW4000XGに20ステラSW4000XGのスプールを装着することはできないが、20ステラSW4000XGに15ツインパワーSW4000XGのスプールは装着できるという、一方通行の関係です。
メーカーの適合表でははっきりと触れられていないので、スプールのカスタムを考えている人は注意が必要です。
スプール
無印よりも縦長のスプールです。
ロングストロークスプールが如何なるものかわかりませんが、こちらもストロークは長くなっています。
ただし、スプール径は無印よりも僅かに小さいので、一長一短な仕様です。
ラインの放出性に関しては特に問題ありません。
要するに、無印との違いはわかりませんでしたw
一応、カタログ上のスプール寸法では
・15ツインパワー4000
径51mm ストローク17mm
・15ツインパワーSW4000
径49mm ストローク19mm
・20ツインパワー4000
径52mm ストローク19mm
となっており、SWもストロークだけなら20ツインパワーのロングストロークスプールと同じです。
ただし、スプール径に結構な違いがあります。
ローター
アルミニウム製のローターです。
15ツインパワーSW4000XGは、このローター部分が5000番6000番とは異なっている部分です。
ボディは6000番と共通ですが、ローターは4000番のものが装着されています。
ベースは08ステラSWのため、15ツインパワーSWの目玉の一つであるXリジッドローターが唯一採用されていません。
剛性感は非常に高い気がします。
気がする・・・だけなのは、そもそもローターの剛性が不足している、と感じるシチュエーションが筆者にはあまりないからですw
ローターはアルミですが、ベールアームなどは樹脂なので、大物ファイトではそこに負荷が集中しているようにも感じられます。
効果の程は不明ですが、アルミというだけで安心感はありますw
ボディ
アルミニウムと樹脂のハイブリッドアルミボディです。
ボディは5000番6000番と共通の物が使われています。
5000番ボディに4000番ローターというのが、SW4000のコンセプトみたいです。(13バイオマスターは違いましたけどw)
そのため、無印の4000番と比較するとボディがワンサイズ大きくなっています。
ダイワ3500番と比較しても、同等のサイズ感です。
60mmハンドルと6000番ボディが合わさることで、無印15ツインパワーやツインパワーXDよりも巻き上げパワーは高く感じられます。
強引なファイトやメタルジグの操作などは圧倒的にこちらが容易にこなせます。
13ステラSWと比較すると、自重が25g軽くなっているので、ハイブリッドアルミボディであることが多少なりとも関係しているのかもしれません。
防水性
防水性はかなり高いと感じました。
無印の15ツインパワーのコアプロテクトよりも圧倒的に上だと感じます。
購入から4年半以上経過してますが、未だに内部が浸水した感覚はありません。
Xシールド
簡単に言うとゴムパッキンでしょうか?
特に接合部分のXシールドの効果は高いと感じます。
バイオマスターSW4000は接合部からオイルみたいなのが滲み出てきてますが、ツインパワーSWにはそういう不安要素がありません。
Xプロテクト
同じ技術名なのに、汎用スピニングと大型スピニングで構造が違うみたいですw
ボディが6000番なので大型に分類されていると思いたいですが・・・
どちらにせよ、説明を読んでも詳しいことはわかりませんw
Xシールド、Xプロテクトが合わさることで、防水性は以前の注油式やコアプロテクトよりも高い、ということが体感でわかります。
コアプロテクトの無印15ツインパワー4000XGはオフショアの波飛沫でゴリゴリになってしまいましたが、隣に置いていた15ツインパワーSW4000XGは無事でした。
オフショアやヒラスズキのような波飛沫を被る釣りではSWがおすすめです。
使用感
自重
メーカー表記で355gあります。
4000番リールとしては重たいですw
重たいですが、10ft以上のシーバスロッドやヒラスズキロッド、ライトショアジギングロッドと合わせると気になりません。
オフショアでもライトジギングやライトオフショアキャスティングでは丁度よい重さです。
巻き心地
無印の15ツインパワーに比べるとかなり微妙ですw
感度重視の釣りには全く向いてませんが、それをSWのリールでやろうとする方が無理があるのかもしれませんw
感度の釣りよりもゴリ巻きのリールです。
自重の重さも相まって繊細な釣りには適していません。
リールパワー
ツインパワー3兄弟の中では間違いなく最強です。
ハンドル長が60mmなので、ごり巻きが55mmハンドルの無印やXDよりもやりやすくなっています。
更に6000番ボディなので重たいジグのジャークやリトリーブは無印の4000番よりも楽にこなせます。
特に、ハンドルノブがタイプBだというのが大きいですw
デフォルトのノブでも良いですが、大型のノブが搭載できるので、ファイトにも力が入ります。
ハイブリッドアルミボディですが、剛性について不安になることは全くありませんでした。
6000番ボディなので、4000番として見た場合は十分すぎる剛性だと感じます。
とはいえ、フルメタルボディでないことは事実であり、フルメタルの方が安心できることもまた事実ですw
気にするほどの差は実釣面では感じ取れないかもしれまんが、こと剛性に関してはフルメタルボディのステラSWに及ばないことは揺るぎない事実です。
恐らく、釣り道具にお金をかける人の大半は、そういった実釣レベルでは感じられるかどうかがわからないテクノロジーや仕様に、僅かでも快適に釣りができることを期待して投資していると思います。
そういう意味では、実釣で困ることはありませんが、何か心に引っ掛かる要因ではありますw
汎用性
ショアからオフショアまで、汎用性は高いと感じます。
イメージはシマノ4000番と6000番の中間の番手と考えるとわかりやすいと思います。
そのため、4000番~6000番のリールを使うシチュエーションでは、このSW4000XGで代用できることが多いです。
逆に言うと、4000番にしてはヘビーで、6000番にしてはライトすぎるという、中途半端な番手でもありますw
筆者はヒラスズキロッドやフラット用のシーバスロッドに。
オフショアではライトジギングやライトオフショアキャスティングで使用しています。
総評
普通に良いリールです。
リールパワーと防水性はツインパワーシリーズでは1番だと感じます。
シマノ4000番と6000番の中間の番手なので、他の4000番にはない強みがあるリールです。
現状はステラSW4000かツインパワーSW4000しか同じ仕様のものがないので、ステラよりもリーズナブルなツインパワーの優位性もあります。
防水性が高いので、波飛沫を被る過酷な状況やオフショアでは特にオススメです。
また、ワンサイズ上のボディのため、リールパワーがあるので、不意の大物が想定される場合もオススメです。
後継モデルは21ツインパワーSWになります。