ルアりずむ

主にソルトウォーターのルアー釣りを嗜んでいます。タックルやルアーのインプレ レビューをメインで綴っていきたいと思います。ちなみにボウズが多いので、そのレベルだとお察しの上、参考にしてくだされば幸いです。

トップガイド SiC ガイドリング 交換

今回はルアーロッドのガイドリングだけを交換してみたので、それについて書いてみたいと思います。

というのも、去年の12月に愛用のエバーグリーン ゼファーアバンギャルド 108 ショアパトロールのトップガイドのSiCが割れてしまいました。

割れた瞬間はわかりませんが、ラインがズタボロになりおかしいと思い確認すると発覚しました。

恐らくですが、ティップを地面に擦る、ルアーを巻きすぎてスナップを巻き込む、などの盆ミスが蓄積し、疲労していたのでしょう。

この状態で使うと、新品のPEも一瞬にしてズタズタになり、ちょっとした合わせで即プッツンします。

メーカーに修理を出すか、新しいロッドに買い換えるか迷いつつ、
そのまま私的フラットシーズンが終わったので保留に。

シーズン前に何とかしたいと言うことでネットで調べていると、自力でSiCを交換している人が結構いたので、挑戦してみることにしました。

アップグレード版はこちら。
www.lurelism.com

用意するもの

交換用のガイド
今回は折れた前任のロッド、ディアルーナの残骸からガイドを拝借します。
ロッドが折れても、捨てずにガイドだけは取っておきましょう。
ない場合は、折れたロッドと同じサイズのガイドを単品で発注する形になります。
フレームは破壊するのでステンレスガイドを買いましょう。

今回はPKTSG7を使用します。


プライヤー
どんな物でもOK。
あると色々な場面で役にたちます。
主に壊れたSiCなどのガイドリングを割る場面で使います。

ヤスリ

交換用のガイドフレームを切断し、ガイドリングを取り出すために使います。
持っていない場合は細くて安いものを、ホームセンターなどで買いましょう。
500円から700円くらいです。
ステンレス用もありますが、そちらは高いので普通の金属用で問題ありません。

カッターナイフ
取り出した交換用のガイドリングに残ったエポキシを剥がすのに使います。

ボンド(エポキシ 2液混合タイプ)

瞬間接着剤でも固定はできますが、やり直しが効かないので2液混合タイプのエポキシを推奨します。

1.割れたSiCを取り除く

まずは、ガイドに残った割れたSiCリングを取り除きます。
亀裂の入った部分をプライヤーで挟んだり、こすったり、ガジガジしたりします。
基本、びくともしません、頑丈ですw
が、少しずつ欠けてきます。

あるタイミングでこれまでの硬さが嘘のように、ボロボロと崩れます。

ラムネ菓子のように手でペキペキと割れるほど脆くなります。

ガイドリングを完全に取り除くと、フレームだけが残ります。

これにて、割れたガイドリングを取り外す作業は終了です。

2.交換用のガイドからガイドリングを取り外す作業

お次は交換用のガイドから、ガイドリングのみを抽出します。
今回のガイドリングはSiCです。


まずはディアルーナの残骸からガイドを取り外します。

ガイドフレームは破壊するので、手で曲げて金属疲労を起こして取り外します。
ステンレスフレームは少々曲げたくらいでは折れません。

何度も曲げてようやく抽出です。

お次が本番、ステンレスフレームをヤスリで削り枠を切断する作業。

上の写真で見えている、ガイドフレームのロッド側の部分が他に比べると細くなっています。
今回はここを切断します。

今回はPKTSG7でKガイドはこの隙間の部分が細くなっていて切断しやすそうです。
LDBガイドなどの覆われているタイプはちょっと根気が必要です。

ガイドリングを傷付けないよう、細くなったフレームをヤスリでひたすらゴシゴシします。

一度分断できると、プライヤーで曲げてフレームを伸ばし、ガイドリングを取り出しましょう。

フレームから完全に分断できれば完了です。

3.ガイドリングの外周の残存エポキシの除去

お次は、ガイドリングの外周の掃除です。
ガイドフレームとガイドリングの固定にはエポキシが使われています。
フレームを強引に曲げてリングを取り外したので、リングの周りにはその時のエポキシがまだ残っています。

最初は目でわかるくらい、べったりこべりついているので、カッターでそれを除去していきます。

SiCの場合は、Fuji曰くダイヤモンドの次くらいに堅い素材らしいので、躊躇わずにカッターで削っていきましょう。
刃を当てて何かが削れるなら、それはエポキシです。
カッターではSiCは傷つかない、とここはFujiを信じましょう。

この作業は中々大変です。

削れたと思ったら、ロッドのガイドフレームに実際にはめ込んで見ましょう。
リングのサイズが間違ってるんじゃないか?と思うくらい、最初は入りません。

目で見えないエポキシをひたすら削り、枠にはまるまでこれを繰り返します。

枠にはまれば完了です。

4.エポキシで固定

いよいよ、最後はエポキシでガイドフレームにガイドリングを固定する作業です。

ボンドは2液混合のエポキシ推奨です。
瞬間接着剤でも固定はできますが、失敗するとやり直しが効かないのでオススメできません。

基本、説明書を見てもらえばいいですが、紙などに2液を垂らします。

付属のハケかつま楊枝で2液をまぜまぜします。

後はガイドリングの外周に塗り、取り付けたいガイドフレームにはめ込みます。
固まるまで時間がかかるので、ガイドフレームからはみ出たエポキシはティッシュなどで拭き取りましょう。

後は、無難に1日待てば完成です。
中途半端に焦って固着前にズレてしまえば悲惨なので、触りたい気持ちを押さえて気長に待ちましょう。

固まれば実際に触って確認しましょう。
仕上りは新品のそれと変わりません。
ガイドリングを交換したことがわからないくらいの出来映えです。

完成

後は実釣あるのみです。
接着剤にエポキシを使用したなら、基本的に外れることは無いでしょう。
念のため最初は気にしつつ、使ってみましょう。

今回はSiCのガイドリングを交換しましたが、同じ方法でアルコナイトやSiC-Sやトルザイトも交換できます。

また、外形さえ合わせれば、トップだけトルザイト、バットだけSiC-Sみたいにカスタマイズも可能です。
まあ、トルザイトの場合はチタンフレームを削ることになるのでちょっと勿体ないですがw

以上、ロッドのガイドリングのみ交換でした。
ガイド交換と違って誰がやっても同じ仕上りになるので、見た目を気にする人にもオススメの修理です。