サーフからのルアー汎用シャアキャスティング、及びフラットフィッシュやタチウオワインド用に購入したリールです。
当初、ツインパワーを購入しようと釣具屋に向かい、買って帰ってきたのがこのリールです。
12レアニウムCI4+ 4000XG
ギア比:6.2
実用ドラグ力 6.0kg/58.8N
最大ドラグ力 11.0kg/107.8N
自重 240g
スプール寸法 51/17mm
最大巻上長(ハンドル1回転あたり) 99cm
ハンドル長 55mm
ベアリング(S A-RB/ローラー) 6/1
クイックレスポンスシリーズとして12ヴァンキッシュの子分で、12アルテグラの親分に当たるポジションのリールです。
12アルテグラが釣種専用BBシリーズのベース機なら、12レアニウムは釣種専用CI4+シリーズのベース機に当たります。
この4000XGでいうと、12エクスセンスCI4+4000XGがレアニウムの完全上位互換にあたります。
軽量ローターによる快適な巻き心地、そして当時実売価格で17000円という販売価格、正直カッコいいと思うそのデザインを見て、つい購入となってしまいました。
筆者はディアルーナXR1006ML、106ブレードマスター、108ショアパトロールに合わせて使用していました。
カスタム性
アルテグラと釣種専用BBシリーズにはカスタムでは越えれない(費用的に越えにくい)壁がありましたが、このレアニウムはベアリングを追加していくことで、上位互換の釣種専用CI4+シリーズに近付くことができます。
ハンドルノブ
標準では1BB仕様なので、ここにベアリングを1つ追加することができます。
プラスチックカラーを上のベアリングに交換するだけで完了です。
デフォルトのノブはT字ノブなので、筆者はラウンドノブに変更して使っていました。
スプールシャフト部
お次はスプールシャフト部のプラスチックカラーをベアリングに交換する作業です。
取り外しには小さな六角レンチが必要なので、スプールシャフト交換が初回の人は、ヘッジホッグスタジオさんの交換キットを買う方が無難でオススメです。
このスプールシャフトにベアリングを追加すれば、半リジットサポートドラグ仕様になりますw
ここまではトントン拍子でカスタムできるのでオススメです。
この先、本当のリジットサポートドラグ仕様にして上位リールに比肩するためには、若干高いハードルをクリアする必要があります。
それは、スプール内部のベアリングです。
スプール部のベアリング追加・・・はダイワとは違ってシマノにはできないカスタムですので、ベアリング入りのスプールを別途購入する必要があります。
何がハードルが高いかと言うと、スペアスプールを買ってリジットサポート仕様にするくらいなら、最初から12エクスセンスCI4+を買った方が安いという致命的な問題がありますw
ですので、替えスプールが必要になった、もしくは既にレアニウムを買ってしまった場合は、ベアリング入りのスプールを購入しカスタムしましょう。
ベアリング入り4000番でスプール単価が最も安いのは12エクスセンスのスプールです。
12ヴァンキッシュのスプールを装着すれば、パッと見はヴァンキッシュになりますw
ここまでやってしまえば、12エクスセンスCI4+との違いはピンオンギアの素材のみといっていいでしょう。
基本性能だけなら上位リールに匹敵する性能を得たといえます。
剛性
CI4+製ボディにCI4+製ローターの組み合わせです。
CI4+について
感覚ではマグネシウムやザイオンよりは柔らかく、強高度樹脂やDS4よりは硬い素材、といったイメージです。
DS5ボディのリールは使ったことがないので、CI4+との対応関係は不明ですw
通常の使用では剛性の無さを感じることはありませんでした。
高負荷がかかった場合は確かにリールフットがちょっと歪んでるかな、と感じますが、
強高度樹脂やDS4に比べるとリールフットの変形は気にしなくていいレベルだと思います。
使用感
重量
表記上の自重にして240g、当時の12ヴァンキッシュの4000番よりも軽量に仕上がっていました。
今では4000番クラスでも、19ヴァンキッシュや18イグジストではほぼ200gに仕上がっていますので、圧倒的に軽いとは言えなくなっています。
それでも、後続のストラディックCI4+の同番手が235gですので、今でも十分に通用する重量です。
ただし、この自重の軽さは筆者にとってはややネックともなりました。
最初に合わせていたディアルーナXR1006MLとの組み合わせでは、デザイン的にはバッチリでしたがバランスが良いとは言えませんでした。
というもの、リールが軽いため重心が手元から離れてしまい、持ち重りがしました。
元々バランスのいいブレードマスターでは気になりませんでしたが、ショアパトロール装着時も長時間の使用では先重りが気になってしまいます。
10.6ft以上のロングロッドでは、リールが軽量であることはむしろ、デメリットになることが多いと感じさせられました。
軽ければ軽いほどいい、という訳ではないようです。
巻き心地
空回しではとても軽い巻き心地で、軽量ローターによりエクストラハイギアでも初動は軽くなっています。
リール軽量化による最大の特徴は、圧倒的な感度です。
15ツインパワーや17ツインパワーXDでは感じないレベルの流れの変化も感じることができます。
ルアーの抵抗も強く伝わってきますので、流れによる変化がとても感じやすいです。
ただし、それはそのまま巻き抵抗の重さを意味しています。
感度がいいということは=巻き抵抗が重い、と言い換えることができるでしょう。
空回しでは軽い巻き心地も、ルアーを巻けば正直、重く感じられてしまいます。
欲しい感度以上の不要なノイズも拾ってしまいますので、巻いていると段々と疲れてきてしまいます。
この辺りは使用者がどのような釣りをしているか、で評価が変わると思います。
筆者はこの4000XGを使う釣りでは、感度で海中の変化を見極め、繊細なアタリを拾う、というスタイルとは真逆に近いものでしたので、ここはマイナス面だけが目立ってしまいました。
リールパワー
剛性、感度の面である程度予測できているとは思いますが、リールパワーはツインパワーやツインパワーXDに比べると微妙です。
ごり巻きをすると若干のパワー不足を感じます。
要は巻き抵抗が重いリールなので、当然魚が引いても重たく感じます。
総評
結局はメイン使用ではなく、ワインドなどのアクションを多用する釣りに合わせるサブ機となってしまいました。
巻き出しは軽く、止める時もピタッと止まるので、ジャークなどのアクションではとても使いやすいリールです。
感度が良い=抵抗を感じることのできる能力がある=重い・疲れる
というスタイル上の問題と
合わせるロッドとのバランスの兼ね合いで先重りが生じ、より疲労感を加速させた
というバランスの問題で最終的には合わないリールとなってしまいました。
耐久性については、最後まで初期の巻き心地を維持したまま、何の不具合も生じることがありませんでした。
アタリの機体だっただけかも知れませんが、意外と耐久性は高かったという印象です。
結果的にレアニウムは、軽ければ軽いほどよい、というリールの認識を改めてくれたリールとなりました。
後継モデルは16ストラディック⇒ヴァンフォードになります。
モデルチェンジの度に名前が変わっているシリーズですw