ルアりずむ

主にソルトウォーターのルアー釣りを嗜んでいます。タックルやルアーのインプレ レビューをメインで綴っていきたいと思います。ちなみにボウズが多いので、そのレベルだとお察しの上、参考にしてくだされば幸いです。

ダイワ 17ソルティガBJ 3500SH 4000SH インプレ

ライトショアプラッキング、ライトオフショアキャスティング用のリールとして購入しました。

筆者初のシマノ6000番、ダイワ3500番クラスのリールとなります。
3500番スプールにPE1.5号を、4000番スプールにPE2.0号を巻き、ショアからオフショアまで、比較的ライトなジギングやプラッキングにて多用しています。

DAIWA ソルティガ BJ 3500SH


巻取り長さ(cm) 106
ギヤー比 6.2
自重(g) 430
最大ドラグ力(kg) 10
ベアリング(ボール/ローラー) 12/1
ハンドル長さ(mm) 65


候補は色々ありましたが、15ソルティガはモデルチェンジ直前、13ステラSWや、15ツインパワーSW、16キャタリナは番手違いで持っているということで、消去法的に決まったのが17ソルティガBJでした。
というより、17ソルティガBJというリールの存在を、実際に選定を始めるまで知りませんでしたw

モデルの立ち位置としては、16セルテートHDをベースとしたリールで、ハイパーデジギアが搭載されたアップグレード版になります。

筆者の比較対象になるリールが17モアザン3500しかなく、そのモアザンも実質ソルティガBJの色違いみたいなもののため、今後の同番手使用時の基準になるようなインプレになります。

購入したのは3500SHですが、4000SHのスプールも所有しているため、実質そちらのインプレでもあります。
というよりスプールの頻度は4000の方が高いですw

ショアプラッキングやショアジギング、ライトオフショアキャスティングやライトジギングなど、様々なジャンルやロッドに合わせて使っています。

ハンドルはスタジオコンポジットのAG41を装着しています。
www.lurelism.com

機能

ローター

カーボン系樹脂のザイオン製のエアローターが搭載されています。
金属製ではありませんが、そこそこしっかりとしたローターです。
使用中に変形や剛性の無さを感じることは今のところありません。
逆に、しっかりしすぎてザイオンローターの利点の一つである巻き出しの軽さは感じませんw

ボディ

フルアルミニウムのボディです。
更に、16セルテートHDがベースとなっているため、LTコンセプトではありませんが、モノコックボディが採用されています。

モノコックボディは剛性面と防水面、どちらも優れていると感じる要素で、現状不満は全くありません。
普通に満足しています。

ハイパーデジギア
ダイワでは最も硬く高額なギアです。

正直、巻き心地は微妙ですが、番手や合わせるロッド、使うであろうシチュエーションを考えると全く気にならない要素です。

今のところ、ギアが欠けた様子もなく、今後も長く付き合っていけそうです。

というより、そうでなければ困りますw
というのも、ハイパーデジギアは部品取り寄せ不可能で、パーツ価格だけでも12,000円とかなり高額なため、ギアが欠けると結構悲惨ですw

ドラグ
SW仕様のATDが採用されています。
ドラグの使用感は16キャタリナ5000と似たような感じですが、あちらよりも細糸を使う都合上、ややドラグ調整はシビアに行う必要があります。

ヒットした時などの突然の衝撃にはドラグがするっと出て対処してくれて、ファイト時などはズルズルとラインを出さずに徐々に引き締まっていき一定の負荷をかけてくれるイメージです。
逆に言うと、シマノのドラグイメージよりも弱めに設定しておかないと、最初の出だしが上手くいかずにラインブレイクする場合があります。

手で引っ張ってドラグ調整する場合は、若干弱めに設定しておかないと、ファイト時に想定していたドラグよりも強い負荷がかかる場合があります。

ラインがどの程度出ている状態かでも、ドラグ力は変わりますが、このATDはその辺りが結構シビアなので、ショアならキャスト直後、オフショアなら着底後の状態を基準にした方が良いでしょう。

スプールシャフトにはベアリングが2個搭載されています。
スプールにはベアリングが搭載されていません。

もちろん、兄弟機なので17モアザン3500のスプールを装着できます。
装着するとなんともいえない見た目になりますw

防水性


モノコックボディ
ボディとカバーで蓋をする構造ではなく、ボディそのものにパーツを埋め込む一体構造です。
パーツを合わせて内部をパッキンでシーリングする構造に比べると、水の侵入経路が少なく防水面ではとても優れていると予想できます。

マグシールド
ダイワお馴染みの防水テクノロジーです。

ただ、ハンドルシャフト部分に防水性の穴がありますw

ハンドルシャフト部分のベアリングに、マグシールドボールベアリングが採用されていますが、それが理由なのかハンドル部分の気密性が皆無ですw
なぜかハンドルスカート部分が肉抜きされています。
兄弟機のモアザンにはない仕様ですw

というよりむき出しに近いため、中のベアリング付近に赤い錆みたいなのが出てきました。

パーツ価格が4000円もするため、交換となるとかなり痛い部分ですw
既に錆みたいなものが出てきてしまっていて、わりとビクビクしながら使っていますw

使用感


自重
430gです。
同番手の競合と比較してみると

21ツインパワーSW6000 420g、
20ステラSW6000 425g
15ソルティガ4000H 450g
13ステラSW6000HG 440g
15ツインパワーSW6000HG 425g
16キャタリナ4000H 435g

丁度中間くらいの重量となります。

筆者の同番手は兄弟機の17モアザン3500しかないため、実際のところの重さに関しては何の評価も感想もありませんw
ダイワ4500番やシマノ8000番よりは軽く、シマノSW4000番よりも重い、番手相応だということ以外は言えない状態です。

巻き心地
巻き心地が重視される番手ではありませんが、ハイパーデジギア特有のザラザラした巻き感です。

巻きの感触としては、ソルティガBJ3500SHを単体で巻くと特に気になりませんが、
ノーマルギアのモアザン3500と比べると大きな差があります。

ノーマルギアとSHを比べるというのがまず酷な話ですが、
ノーマルギアのモアザン3500を巻いた時に予測されるSHの巻き感はもっと軽いものを想像してしまうため、想像というか逆算した巻き感と実物では結構な差がありますw

そのため、現在所有しているリールの巻き感から、持っていない他のギア比の巻き感について予想することは、的外れである場合が多く全く参考にならないことがわかります。

結局のところ、比較対象がないためソルティガBJ3500SHの巻きが軽いのか重いのかは不明です。

カーボン系樹脂のザイオンエアローターが採用されていますが、他番手のカーボン系ローターと比べると巻き始めの軽さ、というのは感じにくいです。

慣性面があまり働かない、という点は分かりやすく、ステラSW8000や4000みたいに回転させると勢いに乗る、といった感じにはなりません。

感度
いかんせん、比較対象がないためソルティガBJ基準の話になりますが、感度は悪くないと感じました。

というのも、上にも書いたザイオンローターにより、巻き出しも巻き心地も別に軽くなってませんが、慣性がほぼ働かないため、抵抗を受けるとリーリングを簡単に止められます。

バイト直前の吸い込みをくらうと、リーリングがかなり重くなるため、その違和感は感じやすいです。
また、同じ理由で水流の変化は強く感じることができます。
ジグやミノー系のルアー、どちらでも変化はとらえやすくはっきりと出るため重宝します。

ショアプラッキングやショアジギング、オフショアキャスティングやジギング、いずれの場合もロッドやラインに感度が悪くなる要素しかないため、気休めみたいな感度ですが、前アタリを拾えるのは最後の一押しの誘いの間を作ったりアクションでリアクションを誘ったりできるため、とても助かる要素です。

リールパワー
モノコックボディの恩恵なのか、ごり巻きが得意なリールです。
ただし、比較対象がないため、他と比べて優れているのかどうかは正直わかりません。

いえることは、SHですがファイトや巻き取り、ジグ操作などで疲れる、ということがないことです。
エクストラハイギア特有の使用者への負担は全く感じられません。
今のところ、使用していて、やっぱりHにすればよかった・・・と思ったことが一度もないほど、快適に使えます。

とはいえ、合わせるロッドでもリールへの不可や依存度が、かなりかわってくるため、以下、ジャンル別に記載します。

ライトジギング

オフショアでのライトジギング時は3500のスプールにPE1.5号を巻いて使用しています。

ライトジギングのロッドはホライゾンLJ 621-FMLを合わせます。
このロッドの場合は、ファイト時にロッド限界が先にくるため、リールパワーのみでの巻き上げとなりますが、ソルティガBJのごり巻きでなんとか対応できます。
フルアルミニウムのモノコックボディの恩恵なのか、ごり巻きは強そうな印象です。
ロッドがぶち曲がって海面に突き刺さってる状態でも、ポンピングに頼らずにリーリングを続けたりもできます。

3500スプールで巻き取りが106センチのため、ステラSW8000HGの107センチと近いしゃくりができるのも良ポイントです。
普段のジギングと同じ感覚でしゃくることができるため、ジャークの感覚を共有できるのは利点です。

ライトオフショアキャスティング

4000番スプールにPE2号を巻いて使用しています。

スパイクボニート72やアクイラST78-3に合わせて使用します。

どちらのロッドも、ショア用のものと比べるとファイト時のリールへの負荷は高いですが、問題なく巻き取ることができます。

巻き取り量はジグミノーでのナブラ撃ちやスピッキングでの誘いでも使いやすい感じです。
これが兄弟機のモアザン3500になると、かなり速く巻かないと対応できないため、オフショアでのトップゲームで使うならSHというギア比は最適だと感じます。

ライトショアプラッキング

4000番スプールにPE2号を巻いて使用しています。

ロッキーショア110/10やロッキーショアパーガトリー111/11に合わせて使用します。

プラグの操作はもちろんのこと、ジグの操作性も良いです。
合わせるロッドが11ft台のため、SHの巻き取り量でも苦にならずにしゃくれます。

どちらもロングレングスのため、ファイト時はロッドがそれなりに衝撃を吸収してくれるので、余裕をもって巻くことができます。

総評

とても気に入っているリールです。
唯一にして最大の欠点はハンドルノブタイプがSだということです・・・
これは好みの問題でもありますが、この番手で大型のノブが搭載できない、というのは筆者的には大きな問題です。

それ以外の部分では汎用性、耐久力、使用感、全てにおいて満足の逸品です。
ただし、しつこいですが比較対象がないため、他と比べてどうなのかについては一切語れませんw
もっといいリールがあるかもしれないし、ないかもしれない、というどっち付かずの状態です。
今後、他の同番手のリールを手にして始めて、このリールの利点や欠点が見えてくると思っています。

ベース機の16セルテートHDがラインナップから消えてしまったため、今後の展開が気になるところです。
20ソルティガや21セルテートSWベースの3500~4000番台(LT6000)が登場するのか、それとも、別の新作ベース機から派生してラインナップを続けるのか、その辺りも注目です。

いずれにせよ、現状はフルアルミモノコックボディ、ザイオンローター、ハイパーデジギアを搭載している同番手リールはこのソルティガBJかモアザン3500のどちらかなので、しばらくは色褪せることなく活躍できるでしょう。
間違いなく良いリールです。


ダイワ(DAIWA) スピニングリール 17 ソルティガ BJ 4000SH (2017モデル)

直接の後継モデルは消滅してしまいました。
ソルティガに統合された感じです。