ルアりずむ

主にソルトウォーターのルアー釣りを嗜んでいます。タックルやルアーのインプレ レビューをメインで綴っていきたいと思います。ちなみにボウズが多いので、そのレベルだとお察しの上、参考にしてくだされば幸いです。

シマノ 21エクスセンス C3000MHG インプレ

今回は見送られると予想していましたが、結局出たのが21エクスセンスです。
12ヴァンキッシュから19ヴァンキッシュへの入れ替えに際し、もう一台を21エクスセンスにすることにしました。

SHIMANO 21エクスセンス C3000MHG

ギア比:6.0
実用ドラグ力(kg):3.5
最大ドラグ力(kg):9.0
自重(g):180
スプール寸法(径mm/ストロークmm):47/17
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):89
ハンドル長(mm):55
ベアリング数(BB/ローラー):11/1


17エクスセンスは16ヴァンキッシュのコアプロテクトのやり直し、の意味合いが強いと感じていたので、21エクスセンスの発売は少し予想外でした。
16ヴァンキッシュから17エクスセンスへは、不評だったコアプロテクトからXプロテクトへの変更という意味のある仕様変更になっていますが、19ヴァンキッシュと21エクスセンスに関してはほぼ色違いも同然となっています。

具体的な違いは2点。

・ラピッドファイアドラグ
・ハンドル素材

だけです。

ラピッドファイアドラグは歴代のエクスセンスシリーズやセフィアシリーズでもお馴染み、ドラグの調整幅が荒くなっているのでドラグ力の変化の調整がしやすい、というもの。

ハンドル素材は19ヴァンキッシュのCi4+ハンドルからアルミ製のハンドルシャフトに。
パーツ価格だけでみれば21エクスセンスのアルミハンドルの方が上ですが、なんともありきたりなハンドルというのが現実ですw
剛性面を重視しての選択なのでしょうが、明らかに、19ヴァンキッシュのCi4+ハンドルの方が希少価値が高く需要があります。

ラピッドファイアドラグはエギングでも役立つため、ショアからのエギングではもっぱら、この21エクスセンスをメインで使用しています。

ハンドルはこちらもリブレ ウイング100を継承。

www.lurelism.com

機能

ラピッドファイアドラグ
19ヴァンキッシュとの違いの一つです。
ノーマルのドラグノブよりもピッチが荒く、素早くドラグの調整ができます。
そのため、シーバスなどのエラ荒い回避や、寄せてからランディングまでのテンションのコントロールなどに使えます。
エギングのようにしゃくりの時は緩めに設定して、ファイト時にドラグを締める場合にも有用です。

ピッチが荒いため、綿密なドラグ設定を最初から決める釣りには向いていませんが、釣りの最中にドラグ設定を変更するジャンルでは活躍します。

筆者のエギングはシャローメインなので、強いドラグ設定が必要ないため、身切れ防止で緩めに合わせて、ファイトに突入してから強めています。
こういった場合は、素早く変更できるラピッドファイアドラグが有利です。



以下、機能のほとんどが19ヴァンキッシュと同じなので、さらっと紹介。
詳しくはヴァンキッシュのインプレを参照。

www.lurelism.com

ローター
カーボン系樹脂のCi4+ローターを搭載。
巻きだしが軽くとピタッと止めることができて、抵抗の感じやすいローターです。

ボディ
マグネシウムとCi4+のハイブリッドマグネシウムボディです。
使用前は剛性面など気になっていましたが、実釣面では12ヴァンキッシュのフルマグネシウムより強いと感じます。

マイクロモジュールギア2
こちらも現在ではスタンダードになりつつあります。
巻き上げの力が向上しました。
歯が小さくなることで耐久力が?と思われていましたが、そんなこともなく普通にギアの耐久力も上がったと感じます。
明らかにオーバーホールの間隔が短くなりました。

サイレントドライブ
内部のワッシャーなどのパーツを見直し、ガタなどを抑えたとのこと。
名前に対して実際かなり地味ですが、効果は確実にあるみたいですw

ロングストロークスプール
こちらはスタンダードになった技術です。
飛距離面の向上に貢献。

使用感

自重
180gです。
同じ番手の19ヴァンキッシュが170gなので、ハンドルシャフトの素材の差が自重の差になっています。
筆者のように同じカスタムハンドルを装着する場合は差がなくなりますw

使用感に関しても19ヴァンキッシュと変わりようがないので、こちらも、詳しくはあちらのインプレを参照くださいw

19ヴァンキッシュか21エクスセンスか

最大の問題はこれでしょう。
前提として販売価格は21エクスセンスの方が若干高いです。
C3000MHGで、
21エクスセンスは定価が64200円。
対する19ヴァンキッシュは62100円。
定価で2100円の差があり、実売価格はこれ以上の開きがあります。
19ヴァンキッシュに対して21エクスセンスは流通量が少ないため、価格の変動が少ないのに対し、ヴァンキッシュは上下の動きが激しく安く買える場合がある、という違いがあります。

それを踏まえた上で、最大の焦点はラピッドファイアの有無でしょう。

21エクスセンスの真っ黒のラピッドファイアドラグの価格が2750円。
21セフィアXRから拝借すれば1705円になります。

つまり、単純にラピッドファイアドラグだけが目当てで21エクスセンスを買うのはコスパはそれほど良くない、ことになります。

せめて、ハンドルノブのタイプがラウンド型など、ヴァンキッシュと違うものならよかったのですが、実際はT字ノブで救いがありません。

よって、真っ黒の特徴的な見た目に惹かれるかどうか、もかなり需要な決め手になると思います。
単純性能だけでは選択肢としては微妙といった所です。

総評

リールとしてはかなり良いですが、もう一押し、19ヴァンキッシュとの差別化をして欲しかった、というのが本音です。
16ヴァンキッシュから17エクスセンス程の差はほいほい出てくるものではないと思いますが、せめてハンドルノブでは差をつけて欲しかった・・・

シーバス専用モデルなので、ハイギアはデイゲームに適したラウンド型ノブや、ノーマルギアはナイトゲームのスローに特化したバランスハンドル仕様みたいな差別化があればよかったでしょう。

リールとしては19ヴァンキッシュとほぼ同じのため、非のつけようがないですが、結果、差別化ができていないリールとなってしまいました。
まあ、釣種専用のCi4+シリーズやXRシリーズもそんな感じなので、元来、シマノの専用リールはこんな感じだったといえばそうかもしれませんがw