エギングやライトゲーム、シーバス用で使っていた17セフィアCi4+C3000の後継機として購入しました。
当時はロングストロークスプール、マイクロモジュールギア2などの搭載により16ストラディックCi4+よりもコスパに優れたリールという印象でした。
SHIMANO 20ヴァンフォード C3000
ギア比:5.3
実用ドラグ力/最大ドラグ力(kg):3.5/9.0
自重(g):180
スプール寸法(径mm/ストロークmm):47/17
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):78
ハンドル長(mm):50
ベアリング数BB/ローラー:7/1
ヒット作となった16ストラディックCi4+の後継シリーズです。
名前がヴァンフォードになり、ストラディックとの名前の区別が容易になりました。
18ステラ移行のモデルに共通している事項ですが、リールの標準機能がほぼ同じになっているため、今となってはあまり個性を感じないリールです。
22ステラ以降もなんだかんだで変化は乏しいのが実情です。(蜜巻きことインフィニティクロスも、実際使ってみると良くも悪くも変化は乏しい印象です)
巻き上げ力向上のため、50mmハンドルにゴメクサスのノブを組み合わせて使っています。
スプールは標準スプールメインでライトゲームで細糸を使う場合は14ステラのスプールを装着しています。
仕様
ローター
カーボン系樹脂のCi4+製、マグナムライトローターが搭載されています。
ローターの仕様自体は19ヴァンキッシュと同じです。
ロングストロークスプールの兼ね合いで縦に伸びたため、17セフィアと比較すると若干弱く感じます。
ボディ
カーボン系樹脂のCi4+製ボディです。
軽量化には貢献している一方、19ヴァンキッシュのマグネシウムボディと比較すると高負荷の巻きの安定感で劣ります。
マイクロモジュールギア2
細かいギアにより滑らかな巻き心地と巻き上げパワーを向上させた機能です。
当初は感動的なテクノロジーでしたが、今となってはシマノリールの標準装備となりつつあるため、有り難みは薄れつつあります。
サイレントドライブ
ワッシャの変更によりガタツキを抑えた機能です。
こちらも標準になりつつあります。
特にハンドルガタが軽減されていると感じます。
ロングストロークスプール
スプールの糸巻き部分が伸びたことでライン放出性を上昇させた機能です。
ただ、体感的には飛距離が上昇している気がしますが、実計測でどうなるかは不明です。
こちらも現在のシマノリールの標準装備です。
Xプロテクト
シマノの防水機能です。
18年モデル以降はコアプロテクトがXプロテクトに切り替わっていきました。
防水機能に関してはコアプロテクトやそれ以前のリールと比べて格段に向上しています。
使用感
自重
180gです。
持った感じから軽く、タックル総重量の削減に貢献できる性能です。
エギングやライトゲームなど、タックルの軽量化や感度が求められる釣りでは必須に近い項目になるため、ヴァンフォードの軽さは選択肢の筆頭候補になります。
巻き心地
マイクロモジュールギアの恩恵なのか、17セフィアCi4+と比べると巻きが滑らかに感じられます。
回転も非常に軽く、巻き出しの軽さや継続的な巻きも軽いリールです。
そのどちらも、20ルビアスLT3000や17セフィアCi4+よりも軽いため、回転性能に関しては進化を感じる部分でした。
巻きの軽さに関しては非常に優れた性能です。
リールパワー
ノーマルギアのため、巻き取り力は悪くありません。
意外とゴリ巻きファイトも得意で、パワーがなさすぎて困る状況にはなりません。
ただ、最終的には20ツインパワーなどの金属ボディ金属ローターと比較すると、高負荷時の巻き取りで大きな差が生じます。
低負荷では圧倒的に軽い巻き感が、高負荷時ではやや重くなります。
大物ファイトのような一時的な負荷に関してはぶっちゃけ影響は少ないですが、ルアー操作に関して負荷が掛かる釣りではツインパワーやヴァンキッシュの方が優れていると感じます。
潮や推進でルアー重量の変わるオフショアでは金属ボディの方が楽ですが、ショアのC3000番利用に関してはヴァンフォードで十分な場合が多いです。
そのため、筆者はタイラバではツインパワーの方を使っています。
逆にショアでは感度や軽量化重視でヴァンフォードです。
カスタム要素
リジッドサポートドラグ化
ヴァンフォードは釣種専用XRシリーズのベース機になっていますが、リジッドサポートドラグの有無という大きな違いがあります。
逆に言うと、ここを整えることで性能面では上位モデルに遜色ない状態にもっていけます。
スプール受けベアリング
こちらは簡単にできるカスタムです。
最悪、こちらだけでも変更しておくことをオススメします。
樹脂カラーをベアリングに交換します。
専用工具を持っていない場合はキットを購入して交換するのがオススメです。
持っていればベアリングだけを購入すれば低コストで変更できます。
ベアリング入りのスプール
こちらはハードルが高めです。
ベアリング入りのスプールは釣種専用XRシリーズかツインパワー以上のリールのスプールが必要となります。
そのため、スプール単価が1万円近くかかり、結果的にXRシリーズやツインパワーを買った方が安い可能性すら発生します。
既に互換性のあるスプールを所持している場合はその限りではありませんが、最初からカスタム込みで考えるならXRシリーズを買った方が安く済みます。
他リールとの比較
ノーマルギアなので比較対象もノーマルギアです。
20ツインパワーC3000
軽量はヴァンフォード、パワーはツインパワーといった対極的な存在です。
Ci4+ローターとCi4+ボディの20ヴァンフォードに対し、アルミローターにハイリブリッドアルミボディの20ツインパワーです。
タイラバなど、ヒットがなくても高負荷で巻き続ける必要がある釣りではツインパワーに分があります。
シーバスは大型や激流メインならツインパワー、そうでないならヴァンフォードの方が楽です。
17セフィアCi4+C3000
リジッドサポートドラグの壁があります。
ただ、そこの条件を整えると、ヴァンフォードの方が巻きが軽く使いやすい印象です。
セフィアは地味に防水機能がコアプロテクトなので、その部分でもXプロテクトのヴァンフォードが優れています。
20ルビアスLT3000
巻き出しの軽さ、回転の軽さではヴァンフォードが勝っています。
ただ、総合的に見るとルビアスの方が使いやすいです。
ザイオンローターとザイオンモノコックボディはCi4+よりも体感でもかなり強く、ローターの変形や、高負荷時の巻き重りなどがルビアスだとあまり感じられません。
軽量化を重視しつつ、少しでも剛性感を確保したければルビアスの方がオススメです。
巻きの軽さに徹するならヴァンフォードといった感じです。
総評
リールカタログスペック軽量化合戦の口火を切った16ストラディックCi4+の後継機というだけあって、全体的に高い性能のリールに仕上がっています。
20年時点ではロングストロークスプール、マイクロモジュールギア2と、上から降りてきたテクノロジーの恩恵を受けコスパ最強リールでしたが、24モデルとなるとあまり変化には乏しくなっています。
後続モデルが出揃った今、改めてこの20ヴァンフォードを見た時、価格相応といった評価でしょう。
リジッドサポートドラグのことまで考えれば、少し予算は上がるものの、XRシリーズの方が性能面では優れています。
現在は24ヴァンフォードにモデルチェンジしました。
それに伴いC3000はラインナップから消滅しました。
よって、2500SかC3000SDHが選択肢になります。