16オシアコンクエスト301PGに装着していたカスタムハンドルです。
ジャンルはバランサー付きのハンドルになると思います。
ハンドルの長さを変えることができるのが特徴で、釣種によって使い分けることが可能です。
LIVRE SB 55-60
価格(税込) 20350円
オシアコンクエスト301PGをややヘビーなタイラバに起用する際に購入しました。
当初は純正ハンドルに夢屋アルミラウンドMを装着してタイラバをしていましたが、ハンドルノブが大きすぎるため力が入り、どうしても巻き速度が速くなる傾向がありました。
加えて、ノブが重たいため、リトリーブが楕円状になり等速巻きが非常に難しい感じになってしまいました。
結果、その時乗った遊漁船では悲惨な結果に終わってしまいます。
ゆっくり巻くことができない。
同じ速度で巻くことができない。
のダブルパンチだったわけです。
とはいえ、青物などの大物狙いのタイラバやタチウオジギングなどのライトジギングでの使用を想定しているため、クランク110などのダブルハンドルではノブが小さく、ファイト時に指が痛く疲れるという問題がありました。
ちょうど、そのすぐ後に発売したのが、このSBシリーズでした。
55-60
60-65
65-70
70-75
とラインナップされています。
筆者が55-60を選択したのは、タイラバのメインタックルがオシアコンクエスト201PGにクランク110の組み合わせだったことを考慮しました。
201PGの最大巻き上げが60センチで、301PGが65センチです。
タイラバは微妙な巻き速度の違いで釣果に差が出るため、メインタックルの使用感に近づけるため、クランク110の半径55に合わせるために55-60を選択しました。
仕様
バランスハンドル
バランスハンドル仕様です。
一見、ダブルハンドルみたいですが、ノブは一つしかなく、もう片方はウエイトのみのバランサーとなっています。
これにより、ダブルハンドルと同様、重力の影響によるリトリーブのむらを無くすことができます。
バランサープレートの取り外しが可能なため、最悪、シングルハンドルとして使用することもできます。
自重
約51gです。
中型のEP37ノブで、クランク110や120に近い自重に抑えることができています。
ダブルハンドルよりも大型のノブを装着しつつ、自重をおさえることができるというメリットがあります。
素材
ノブはチタン、メインプレートとバランサープレートは超々ジュラルミン、ウエイトはタングステン製です。
これにより剛性の確保と軽量化に成功しています。
クイックスライドバランサーシステム
バランサー側のタングステンウエイトの位置を自由に変えることができます。
外側に配置することで、ダブルハンドルに近くなりリトリーブが安定します。
内側にすると、バランスハンドルとしての恩恵が少なくなる変わり、ジャークやファイトが楽になります。
そのため、タイラバなどのスローの等速巻きがメインの釣りでは外側に、タチウオジギングやライトジギングではウエイトを内側にして使用していました。
ピッチの変更
パーツの向きを変えることで、ハンドル長を55か60のどちらかに変更することができます。
ナットを止める位置でハンドル長を変える仕様です。
ハンドルナットを外して、パーツの向きを変えるだけなんですが、これが意外と大変です。
ドラグを押さえながらハンドルナットを閉める必要があり、意外とすんなりはまってくれず、失敗するとドラグが機能しなくなったりします。
一見、手軽に見えますが、ドラグを押さえながらの取り外しは普通に大変なため、当然、現地でピッチを変えるみたいな使い方はできません。
ハンドル長を2択で迷っており、どちらも試しながら最終的にどちらかに決定する、というのがオススメです。
55と60を釣りによって使い分ける、といった使い方は、交換の手間に負けて億劫になる可能性があります。
筆者は当初は55、タチウオジギングが絡みだしてからは60にし、以後交換が面倒でそのまま使っていましたw
ハンドルノブ
ノブはEP37です。
つまんでリトリーブすることも、握ってリトリーブすることもできるため、スローの等速巻きも、ジギングのようなジャークもこなせるノブです。
詳しくは別途インプレをご参照ください。
シングルハンドルとの比較
メリット
シングルハンドルとの最大の違いはやはりリトリーブの安定性です。
シングルハンドルだと重力の影響で上から下に下ろすタイミングはスピードが加速し、逆に下から上への巻き上げは失速します。
慣性が働くはや巻きなどでは影響を受けにくいですが、スローやデッドスローの遅巻きではスピードの調整がネックになってきます。
バランサー付きハンドルにすることで、ハンドル位置に関わらず重さを均一にできるため、重力の影響を軽減でき、同じ速度で巻くことができるようになります。
デメリット
ジギングのワンピッチジャークなどで、メリハリをつけにくくなります。
ウエイト位置の変更で若干の軽減はできますが、シングルハンドルに比べると少し劣ります。
後は、同じノブを装着した場合にどうしても自重が増してしまうという欠点があります。
等速巻きにこだわらなければあまりメリットはないかもしれません。
ただし、このSBシリーズはバランサーをプレートごと排除できるので、シングルハンドル化はかなり容易にできます。
シングルと迷う余地があるならば、最悪シングル化もできるSBにした方が後々助かるかもしれません。
ダブルハンドルとの比較
メリット
等速巻きのメリットは同じですが、バランスハンドルのこちらの方がより大きいノブを装着することができます。
ノブサイズの違いはターゲットが大きければ大きいほど、ファイト時には大きなメリットになります。
また、ウエイト位置を変えることで、巻き感を変えることができるのもメリットです。
等速巻きが不要になれば、その要素を減らすことができます。
やはり、最悪バランサープレートを外してシングルハンドル化することができるのも、SBシリーズのメリットでしょう。
デメリット
とっさにハンドルを掴む場合など、ノブが2つあることのメリットを重視している人にはその利点がありません。
また、左右で重さが同じになるダブルハンドルの方が、バランスハンドルよりも巻きの安心感の方では優れてしまいます。
パワーファイトの部分を重視しないならダブルハンドルでも良いといえば良いでしょう。
使用感
バランスハンドルでノブがEP37という組み合わせが絶妙です。
青物狙いのタイラバなどでは、スロー~デッドスローの等速巻きがしやすく、いざファイトに突入した際にも、楽にファイトをこなすことができます。
同じシチュエーションならクランク110よりも、握ることのできるEP37のこちらが圧倒的に楽です。
つまむノブでのパワーファイトは指への負担が大きく、意味無くターゲットの体感サイズが上がるだけで、苦労のわりにサイズは・・・なんてことも多いです。
スローの等速巻きとパワーファイトの両立という意味ではベストなハンドルでしょう。
強いて個人的な問題点を上げるなら、オシアコンクエスト301PGには60-65または65-70の方がよかったかも・・・ということですw
ジギングに寄ってくると、60でもハンドルが短く感じてしまいます。
まあ、当時はタイラバの方をメインとしていたので仕方ありませんがw
総評
スローの等速巻きとパワーファイト、どちらも重視する場合にはオススメのノブです。
ダブルハンドルでは苦戦するパワーファイト、シングルハンドルでは難しくなるスローの等速巻きをこれ一本でこなしてくれます。
ただし、究極的には等速巻きの観点ではダブルハンドルに劣り、パワーファイトではシングルハンドルには劣ります。
両方のハンドルの良いとこ取りですが、裏を返せば中途半端ともいえます。
地味にシングル化もできるのも大きなメリットです。
そこまで込みで長さを選べば釣種がころっと変わっても対応できるでしょう。
どちらの要素も兼ね備える大物狙いのタイラバではメリットしかないため、非常にオススメのノブです。