ルアりずむ

主にソルトウォーターのルアー釣りを嗜んでいます。タックルやルアーのインプレ レビューをメインで綴っていきたいと思います。ちなみにボウズが多いので、そのレベルだとお察しの上、参考にしてくだされば幸いです。

ヤマガブランクス シーウォーク ライトジギング 64ML インプレ

ヴァデルBJ66XHSの後継に買ったのがこちら、シーウォークライトジギング64MLです。

タチウオジギングにも流用していたシーウォークタイラバ68MLが青物への適正も高かったため、そのイメージからライトジギングロッドをヤマガフランクスから選択しました。


YAMAGABlanks SeaWalk Light Jigging 64ML Spinning Model

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全長 1935mm
ウエイト 115g
適合ルアーウエイト ジグ60~120g Cast Max 50g
適合ライン PE0.6~1.2
Carbon 80.5%

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ヤマガフランクスから出ているライトジギング汎用ロッドです。
ライトジギングは細分化が進み、よりライトなSLJや、タチウオジギングや真鯛ジギングなど、個別のジャンルとして派生していっています。

筆者は専用で揃えるほど一つの釣種を極めていないので、幅広く使える汎用ライトジギングロッドからの選択です。

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前任のヴァデルBJ66XHSの最大ルアーウエイトが150gでした。
こちらは60g~120gと記載されていますが、ヤマガフランクスは快適に使用できるルアーウエイト表記であるComfortWeightであることが多いため、
MAXウエイトは150g程度だろうという見込みで購入しました。

そうまでしてヤマガフランクスに拘ったのには、タイラバロッドのシーウォークタイラバ68MLの存在があります。

あちらのロッドで体感した圧倒的な粘りのブランクスを、ライトジギングロッドにも反映したかった、と言うわけです。

適合リールは青物を視野に入れるならシマノ4000~C5000番、ダイワ旧3000番、LT4000~5000番がオススメです。

タチウオや根魚など青物を絡めない場合はシマノC3000番、ダイワ旧2500番、LT2500~3000番でよい感じです。
ロッドが軽く細いため、小型番手との相性が良くなっています。

ダイワ3500番クラスなどはリールシートの都合上装着は不可です。

筆者はシマノ4000番、シマノSW4000番を装着して使用していました。

仕様

ガイド
オールステンレスKガイドです。

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ティップセクションはシングルフットのKガイドになっています。

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ガイドリングはSiC-Sが採用されています。
S型は従来のSiC-J型に比べると薄いリングになっているため、糸の通りが良くなっています。

ライトジギングロッドによるキャストは、基本はアンダーハンドキャストになると思いますが、その際の糸絡み等はなく使いやすいです。

キャストが最大50gとなっていますが恐らくその通りで、40gのジグならオーバーでフルキャストしましたが問題ありませんでした。

ブランクス
心踊るテクノロジー等はありませんがシーウォークタイラバと同じく粘りのブランクスです。

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ヴァデルBJ66XHSと比較するとかなり細めでシャープです。

自重も115gと軽く、その重量も相まって粘りのブランクスでありながら感度も確保できています。

ゆっくりとした戻りでじわじわと負荷をかけるイメージはシーウォークタイラバと同じだと言えます。

継ぎ
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グリップジョイントの仕様です。
その影響を受けてか、バットは強めの設定になっています。

テーパー
レギュラーテーパーだと思います。
メーカーの説明通り、負荷がかかってもバット残るため、ティップ~ベリーが海面に突き刺さる状態でもバットで寄せることが可能です。

水深のあるエリアでのタチウオジギングなどでも、残ったバットで引き上げるイメージになります。

グリップ
グリップは小さめです。
合わせるリールが小型~中型なので装着感などは問題ないですが、気になるのは負荷がかかった場合です。

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ジグの操作にしろファイトにしろ、バットしか残らない状態になると、リールシートが変形しリールフットが外れそうな感じになってしまいます。

ファイト時やジグがエビ状態になった時はリールシートが変形し、リールフットとシートの隙間がかなり広がってくるため、やや不安な状態で操作する必要が出てきます。

このリールシート問題はこのロッドの弱点だといえます。
中型リールで青物を視野に入れると切っても切れない問題なので、留意しておく必要があります。

使用感

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感度
感度はそれなり、といった感じです。
自重115g、細めのブランクスなので、ライトジギングロッドとしては感度は良い方だと感じます。

一応、タイラバも引いてみましたが、専用ロッド程の感度はありませんが、十分釣りは成立する感じです。
ティップというより、ベリー~バットでアタリをとるイメージですw

ティップ~ベリーは細く柔らかいため、アタリを弾きにくく、バラシにくいロッドです。

これがベイトロッドなら着底がわかりにくく使いにくかったかもしれませんが、スピニングのため着底はフリーフォール、アタリはラインで取れるため、いざというときはタイラバへの流用が可能です。

タイジギングなど、ジグの巻きメインの場合も、アタリはベリー~バットのイメージです。

ジャーク中のアタリはティップ~ベリーが入り込む感じで出るため逃しようがない感じで、タチウオジギングなどでフォール中のアタリなども、テンション抜けとしてはっきり出てくれます。
いかんせん、柔らかいためショートバイトも弾きません。

ブランクス的には粘り重視で戻りが遅めのため感度は良くありませんが、軽め、細めに仕上げることで伝達力を上げてそれを補った、という感じです。

シャープさが利点なので、合わせるリールも小型か中型でも軽量系のリールが良いでしょう。

操作性
メーカー表記通り130gくらいが最大、使いやすいのは100g前後のジグですw
リップルフィッシャーのイメージで勝手にComfortWeightだと判断していましたが、メーカーHPにその注釈はありませんでしたw

タチウオジギングでは潮の流れ次第で60g~200gまで使うため、ややこちらのエリアでは汎用性は微妙です。
その辺りはヴァデルBJの方が使いやすいです。

このロッドで160g以上を使うと、ゆったりゆっくりジャークでも強いバットでしゃくるイメージになります。

どちらかというと、重めの鉛ジグよりも軽いウエイトのジグの方が使いやすく、タングステンジグメインのライトジギングの方が向いています。

ティップ~ベリーが柔らかく戻りも遅めなので、あまりハイスピードハイピッチのジャークは苦手です。

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ロッドパワー
粘りのブランクスです。
強めのバットで耐えて、ティップ~ベリーの戻りでじわじわと負荷をかけてくれます。

ファイト時はティップ~ベリーが海面に突き刺さるところまで曲げ込まれますw
バットで引き上げる感じになりますが、不意のテンション抜けには注意が必要です。

タチウオやサワラなどがこちらに向かって泳ぎ出すと、ティップ~ベリーの戻りが間に合わずにテンションが抜けてバレてしまいます。
この辺りはヴァデルBJと同じです。

レングスが6.4ftと短いため、ロッドテンションには気を配っておく必要があります。

上にも書いた通り、バットに負荷がかかるとリールシートも曲がってしまい、かなり不安なファイト感になってしまいます。
青物は視野に入れても小型~中型までで、大型が混じるポイントでは使い辛いと思います。

総評

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軽い重量と細めのブランクスによるシャープさが売りのライトジギングロッドです。
メーカー表記通り最大130gくらいの想定で、SLJまでを想定したよりライトなライトジギングに適しています。

追加ラインナップがあるなら、MクラスかMHクラスが筆者のフィールドと使用目的にマッチしたパワーになるでしょう。

最大ルアーウエイトに加え、リールシートの問題もあり、150g前後がメインとなる筆者のタチウオジギング事情にも若干合わないロッドとなってしまいました。

シャープさと軽量であることを生かせる、小型番手のリールと合わせて使う想定でこそ生きるロッドです。
タングステンジグをメインとしたライトジギングや、SLJを視野に入れた使用など、ライトラインと小型リールで感度を上げたセッティングでタックルを組む人にオススメのロッドです。