セフィアSS606M-Sがお気に入りだったこともあり、追加で購入したのがSS700M-Sです。
硬さは同じでレングス違いのモデルとして購入しました。
以後、買い換えるまではメインで運用していたティップランロッドです。
シマノ 15セフィアSS S700M-S
全長(m)2.13
継数(本)2
仕舞寸法(cm)110.2
自重(g)103
先径/元径(mm)0.9/11.6
適合エギサイズ(g)MAX90
適合ラインPE(号)0.4~1.0
セフィアSS606M-Sでティップランにはまり、カラマレッティープロトタイプdueを経てシマノのティップのテイストの良さを再確認し、セフィアSS700M-Sに戻ってきたという感じです。
レングスはほぼ決まりとして、購入する時に迷ったのがロッドパワーをMにするかMLにするかです。
2本体制にするなら、パワーを別けて使い分けた方がいいですが、当時は黒潮が蛇行しておらず、冬のレッドモンスター狙いがメインでした。
北西風の中での釣りとなるため、80g~90gを使うことも多く、パワーはMAX90gのMクラスに決定しました。
基本的な部分は606M-Sと同じですので、こちらもご参照ください。
www.lurelism.com
仕様
センターカット2ピース
606Mと同様、逆並継ぎになっています。
センターカット2ピースであることを逆に利用してなのか、#1と#2でブランクス径が大きく変化しています。
7ftのレングスがあるため、バッドは606よりも太くなっています。
やはり半フィートの差は大きいみたいです。
ガイド
ステンフレームSiCリングのKガイド仕様です。
KRコンセプトが採用されており、バット側は足の高いガイドが配置されています。
糸抜けはよく、ちょい投げやボートエギングでのキャスティングでも使いやすいガイド設定です。
重量
自重はメーカー表記で103gです。
ティップランロッドとしては軽くもなく重くもなくといった感じです。
7ftのロッドで基本的にキャストを繰り返す用途では使わないため、ロッド重量に関しては特に何も感じることはありません。
ブランクス
テーパーは606M-Sと同じくファーストテーパーです。
柔らかいソリッドから一気に硬いベリーに突入するといったイメージで、フッキングやエギの操作はこの硬いベリーで行うことになります。
ベリーが硬いことは606M-Sと同じですが、レングスが長い分、ロッドが曲がってくれるため身切れは発生しにくくなっています。
ファイト時の安定感はロングレングスの強みです。
ハイパワーX
ソリッドティップの手前まで、ブランクスがX状のカーボンテープに覆われています。
これによりブランクスの捻れを抑えられているとのこと。
タフテック
ティップに関しては606M-Sと完全に同じです。
一般的なカーボンソリッドとは違い、耐久力が高く不意にぶつけたりエギを巻き込んだりしても折れる感じではありません。
使用感
操作感
7ftのレングスがあるため、606M-Sと比べるとしゃくりにくいロッドです。
特に、真下に落ちたエギをしゃくるのは苦戦します。
ある程度、潮が動いてエギが斜めに入れば問題ありませんが、エギを落とした最初の数セットや、風と潮の方向が違う場合、二枚潮の場合など、エギが真下に落ちるシチュエーションではレングスが邪魔になってしゃくり難くなります。
シンプルに取り回しが悪く、ドテラ長しでは強いですが、バーチカルの状況ではやや使いにくいロッドです。
ロッドパワー
ティップランロッドとしてのパワーは十分に備わっていると感じます。
このロッドでは2キロ以上のイカは釣れませんでしたが、その割りにファイトが楽な印象がありません。
ファイトが楽なのは6.6ftの606M-Sです。
700M-Sはレングスが長いため、同じサイズのイカであっても、より重たく感じられます。
ソリッドティップとアタリ
アタリの出方などについては、606M-Sと同じとなります。
穂先感度が良く僅かな挙動も拾える反面、船の揺れなど他の影響も受けやすいという特徴があります。
ティップは606M-Sと同じため、あちらのインプレの方でご確認くださいw
ロングレングスの是非
アタリの取りやすさ
ロングレングスの最大のメリットはアタリの取りやすさにあります。
セフィアSSシリーズは穂先感度が高いため、ティップの挙動が船の揺れにかなり影響されてしまいます。
波による上下動や、振動が穂先に伝わり動いてしまいます。
それが、ロングレングスの700M-Sになると、606M-Sと比較して大幅に軽減されます。
ロングレングスにより、手元から離れた位置にティップがあるため、船の揺れや振動の影響が出にくくなっています。
606M-Sと比較すると半フィートの差ですが、その振動抑制の効果にはそれ以上の大きな差があります。
余計なティップの挙動を排除できるため、よりアタリに集中できる。
これがロングレングスの最大のメリットです。
そのアタリの取りやすさから、筆者は606M-Sより700M-Sを多用していたという訳です。
ファイトの安定感
もう一つのメリットがファイトの安定感です。
レングスが長いためロッドの曲げ幅が大きく、一定のテンションをキープできるためバラしにくいという特徴があります。
不意にテンションが抜けそうになっても、レングスが長い分ロッドが戻りきるまでの猶予があるため、何かしらの対処がしやすいと言うわけです。
また、曲がり込めるストロークに余裕があるため、急なジェット噴射や突っ込みもロッドがいなして対処してくれます。
その辺りのファイトの安定感が、ショートロッドよりも勝っていると感じます。
デメリット
デメリットは上の項にもあった通り、取り回しが悪く、エギが船の下に入り込む状況では使いにくいこと。
レングスが長いためファイトでもしゃくりでも、ショートレングスのロッドと比べると、使用者にとっては重たく感じられ負担になるという点です。
一言でいうと疲れやすいという難点があります。
楽にしゃくりたいならショートロッドの方に部があります。
汎用性
606M-Sと同じくイカメタルやスーパーライトジギングに適しています。
ロングレングスによるブランクスの曲がりが衝撃を吸収してくれるため、イカメタルに関しては606M-Sよりも適しています。
ケンサキイカにフッキングを決めた時の身切れや、数釣りの疲労によるテンション抜けを防いでくれます。
スピニングタックルのため、オモリグもする人にもかなりオススメです。
更に、ボートキャスティングエギングにも適正があります。
ティップランではシャローエリアに近付くとSフォールなどのキャスティングに切り替わる場面や、
逆にシャローエリアでキャスティングから始め、沖に流されてからティップランに切り替わるシチュエーションがありますが、
このロッドでは一本でどちらもこなすことができます。
それにはテーパーとレングスの絶妙なバランスが影響しています。
606M-Sだとレングスが足りず飛距離が出ません。
更に、6.6ftでティップがソリッドのため、しゃくりでエギを動かすのが難しく、キャスティングロッドのような操作ができません。
後続で買ったエクスチューン700ML-Sに関しても、テーパーの関係で投げにくくキャストには適していません。
その点、この700M-Sだとアンダーでもオーバーでも投げやすく、キャスティングでのジャークの操作感も良くオススメです。
総評
セフィアエクスチューン700ML-Sに買い換えるまで、思い入れの強い606M-Sを差し置いてメインロッドとして使用していました。
ティップランはアタリをとってなんぼの釣りのため、多少の操作感や取り回しを犠牲にしてでも、最大のメリットであるアタリの取りやすさを重視して多用しました。
ティップランロッドとしての完成度は高く、その汎用性の高さからかなりオススメのできるロッドです。
特に、1万円台というコストパフォーマンスの高さも素晴らしいロッドです。
現在では廃盤となってしまい、後続モデルはスパイラルXの搭載とテーパーの修正がなされています。
700M-Sは事実上の中古限定の入手となりますが、オススメできるロッドです。