エサ釣りとルアー釣りの兼用タックル用に購入したリールが16クレスト3000Hです。
合わせるロッドはメジャークラフト クロステージ シーバス 962Mで、ブラクリやらサビキ、ちょい投げにナブラ発生時のジグやプラグなど、オールラウンダーとしての活躍を期待しての購入です。
最初に結論を書くと、クレストの3000番はダイワ3000番クラスではなく、2500番台ですww
想定していた番手よりワンサイズ小さいものを買ってしまったという状態ですw
DAIWA 16 CREST 3000H
自重 270g
巻取り長さ(ハンドル1回転あたり) 80cm
ギア比 5.3
最大ドラグ力 4kg
ベアリング(ボール/ローラー) 4/1
定価 オープン
クロステージ962MにはバイオマスターSW4000XGを合わせていましたが、ゴリゴリが酷くなってしまったので、オーバーホール必須な状態になってしまいました。
なんだかんだでオーバーホールは面倒なので、16クレスト3000Hか17セドナ4000XGを購入して凌ぐこととなりました。
問題はどちらを買うか、です。
価格帯はほぼ同じでクレストの方が500円ほど安いという状況。
10,500円か10,000円かの違いは然程気にする金額ではありませんが、5,000円か4,500円かは結構大きな差ですw
どちが良いか適当にググって調べると、カタログスペックではクレスト3000H自重が25g軽くベアリング数が1個多いといった感じです。
確かに17セドナは295gでベアリング3個、16クレストは270gでベアリング4個。
価格が若干安いことも背中を押して、16クレスト3000Hの方をネットで購入しました。
しかし、それが全ての間違いでしたw
まだ店頭で買ったなら、そのサイズ感の違いに気付けたかもしれません。
全てを悟ったのは届いてからです。
明らかに思っていたよりも小さい・・・
そうです、16クレストの3000番は、ダイワ3000番クラスのボディではなく、2500番クラスのボディに3000番スプールがついているモデルだったと言うわけですw
左17セドナ4000XG 右16クレスト3000H
シマノの4000番と比較すると、明らかに対応する番手ではないことがわかります。
左20クレストLT5000 右16クレスト3000H
後続の同クラスLT4000~5000番台も同様の差が生じています。
左20レブロスLT4000 右16クレスト3000H
コンパクト路線のレブロスとの比較でも、やはりワンサイズ下のモデルであることがわかります。
要はレバーブレーキの3000番とほぼ同じ規格という訳です。
カタログスペックだけでは見抜けない落とし穴に、カタログスペックだけを見たがためにはまってしまいましたw
そりゃ17セドナよりも25gも軽い訳ですw
そもそも、16クレスト2506Hの自重が280gの時点で(3000より重いw)、共通ボディなのは明らかです。
17セドナ4000XGと16クレスト3000Hを並べて比較する行為自体が既におかしいという訳ですw
そもそも比較対象にはなりません。
ただし、このことはあまりネットでは触れられていません。
レビューはもちろん、カタログスペック系インプレサイトでは普通の3000番としてオススメされているので、注意が必要です。
仕様
ローター
エアローターは搭載されていません。
ローターの材質はグラス系樹脂のDS4が採用されています。
ただし、エアローターで肉抜きされている訳でも、軽量な素材が使われている訳でもありませんが、巻きは軽く感じられます。
素材上は軽量のローターではありませんが、ダイワが得意とする軽いローターによる巻きの軽さは十分に反映されています。
ボディ
ボディ素材もグラス系樹脂のDS4ボディです。
DS4は、強度的にはシマノの高強度樹脂と同等クラスだと思われます。
グラス系樹脂なので、負荷が加わると曲がって粘ります。
まあ素材云々よりも、リールフットの形状、もっと言えば厚みがどうなっているかが重要だと感じます。
ワンサイズ下のボディですが、20レブロスLT4000並みのリールフットの剛性はありますw
ギア
デジギアⅡが採用されています。
素材は亜鉛ダイキャスト。
シマノは同クラスのセドナが超々ジュラルミンのハガネギア、20クレストが素材は同じでギアを大径化したタフデジギアが採用されています。
17セドナと比べると材質が劣り、20クレストと比較するとギアサイズで劣ります。
ただ、ボディの規格自体が小さいので、ギア云々はあまり意味のない話ですw
ドラグ性能
トーナメントドラグが採用されています。
厳密にはグリスがトーナメントドラググリスが使われている、ということらしいです。
トーナメントドラグとは直接関係ありませんが、ドラグの調整幅が狭いです。
ピッチが荒いので細かいドラグ調整ができません。
シマノのSD(スピードドラグ)に近いドラグの調整幅です。
また、最大までドラグを締めた場合でも、強いドラグ力を発揮することができません。
スペック上は最大4キロですが、実用レベルで考えると2キロ前後が最大クラスです。
そのため、青物狙いで使う場合にはドラグ力がネックになると思われます。
調整幅も狭いため、ノブを捻ると強すぎたり弱すぎたり、最適なドラグ設定が見つからない可能性もあります。
絶妙なドラグ設定をしたいエギングなどでもやはりネックになります。
防水性
マグシールドは採用されていません。
この辺りは価格帯の関係なので、特に問題はありません。
ローター逆転のレバーが搭載されているので、その部分は浸水箇所になっています。
20クレストや17セドナがストッパーレスになっているので、その面の防水性では若干劣っています。
カスタム性
ラインローラー
ラインローラーにベアリングが搭載されていないので、ここにベアリングを入れることができます。
カスタムとしては初歩ですが、これだけで使用感がかなり変わるので、ラインローラーのベアリング化はかなりオススメです。
シマノリールは実質ベアリングだけ追加することはできませんが、16クレストはパーツとベアリングを交換するだけで、一応カスタム可能です。
ただし、回転はするもののラインローラーが埋まってしまうため、一時凌ぎ的なカスタムになります。
きっちりとカスタムする場合は、ヘッジホッグスタジオのラインローラーキットを購入する方がオススメです。
ハンドルノブ
ハンドルノブのカスタムは原則的にはできません。
ネジ止めの構造ではなく一体型になっているので、ノブを変更することも、ベアリングを追加することもできない仕様です。
厳密には、軸を破壊することでカスタムするという荒業がありますが、ハードルが高いのでここでは触れませんw
ノブのカスタムができない点は、少し残念な仕様です。
ノブのカスタムは18レガリス以上となっているので、カスタム前提の場合はレガリスか、シマノの17セドナを購入しましょう。
使用感
自重
メーカー表記で270g
一見すると軽いんですが、ボディサイズがワンランク下なので、2500番と考えると決して軽いリールではありません。
17セドナのC3000が250gなので、2500番クラスのリールとしても重たい部類に入ります。
20クレストLT4000が270gと考えると、ワンサイズ小さいボディであることのメリットがほぼありません。
巻き心地
とても軽い巻き感です。
ワンサイズ小さい2500番(LT3000C)クラスのハイギアリールだと考えてもまずまずの軽い巻き感です。
感度
リールにパワーがないため、抵抗に対してリーリングを止められる、という意味での感度は結構あります。
ただし、2500番クラスのリールだということを踏まえると、評価はしにくい点ではあります。
リールパワー
これはありません。
番手に対してボディサイズがワンランク下なので、必然的にパワー不足に陥ると思います。
そのため、他の同番手のダイワリールとはあまり比較にならない感じですw
買うべきかどうか
3000H限定の話ですが、正直オススメはできません。
表記上3000番にも関わらず、ボディが2500番クラスとなっているので、3000番のリールを求めている人にはマッチしません。
2500番が欲しい人は、そもそも2500番を買えばよく、糸巻き量以外に差が見られないのも残念な点です。
せめて、3000番は変更できないノブがパワータイプなら存在意義もあったんですが・・・
後継機の20クレストはLT4000~LT5000と旧3000番ボディ相当のリールがしっかりとラインナップされています。
こちらは、表記のみLT4000とかではなく、正真正銘の旧3000番ボディなので、16クレストを買うなら20クレストを買う方が断然お得です。
例え半額でも16クレスト3000Hを買う利点はほぼないので、20クレストLT4000~LT5000か、17セドナの4000番を買うことをオススメします。
総評
今となってはかなり微妙なリールです。
ボディサイズが2500番クラスなのは3000番クラスを求めている人にとっては致命的な欠点になりますw
ドラグ性能やギア関係など、総合的に見ても20クレストの方が優れているので、あえて今買うなら20クレストの方が断然オススメです。
2500番クラスとして選択肢に入れるのはありですが、3000番のリールを求めて16クレスト3000Hを購入するのは止めるべきでしょう。
16クレストにはダイワ旧3000番、LT4000~5000番、シマノ4000~C5000番相当のリールはラインナップされていない、というのが結論です。