オフショアジギング用のラインとして、筆者が最も信頼しているラインです。
釣れもしない不意の大物に備えるために、強度や使用感に優れるこのラインを多用しています。
最近、モデルチェンジしたみたいで、後続モデルは“エックスエイト ジグマンウルトラX8”らしいですw
YGK よつあみ ガリス ウルトラジグマンWX8
よつあみの8本よりPEとしては高級なラインに含まれます。
2号以上の太糸系では、オッズポートかウルトラキャストマンがこのラインよりも高いラインとなります。
筆者の使用歴は
0.8号 エギング
0.8号 タイラバ
1.0号 タイラバ
1.0号 シーバス
1.2号 フラットフィッシュ
1.5号 ライトショアジギング
2.0号 ジギング
3.0号 ジギング
4.0号 ジギング
4.0号 ショアプラッキング
となります。
0.8号から6.0号までとラインナップの幅が広く、1.5号までは200m巻き、それ以上は300m巻きが用意されています。
商品説明によると、ウルトラ1ジグマンX8よりも20%の性能が上昇したラインです。
実際の体感レベルだと20%の性能アップは感じ取れませんが、太さがジグマンより細くなっています。
同じ太さだと20%の差が出るのかもしれません。
色々使いましたが、現在は専らオフショアジギングで愛用しています。
オフショアジギングでは筆者が最も信頼を置いているラインです。
性質
素材
パッケージにウルトラ2のウルトラダイニーマと記載されています。
そのため、イザナスのSK71グレードに当たる原糸と予測できます。
感触
若干ですがふわふわ系のラインです。
G-soulWX8ほどふわふわではありませんが、コシというかハリのあるラインではありません。
表面はツルツルしていて、糸抜けやガイドの滑りが良いラインです。
何らかのコーティングか熱処理等が施されているのかもしれません。
スーパージグマンも新品状態ではツルツルしていますが、あちらはすぐに光沢がなくなってしまいます。
あちらと比べると、ウルトラジグマンのコーティングは結構もってくれます。
そのツルツル処理の恩恵か、ガイドの糸抜けやスプールからの放出がスムーズになっています。
カラー
10メートル毎5色のマルチカラーです。
ホワイト→グリーン→レッド→ピンク→ブルーの配色です。
染色は濃くハッキリとしているので、とても見やすくわかりやすいです。
オフショアでは着底したときのカラーを把握しておけば、底取りのタイミングがわかるので、素早くタッチアップを行うことができます。
また、船長のレンジの指示にも、カラー変化を数えるだけで対応できるので、カウンターのないリールやスピニングリールでも大きな戦力になります。
太さ
よつあみの8本拠り限定での太さの比較では、中間のサイズ感のラインになります。
1.0号 太い順番からジグマンX8、ジグマンX8、ウルトラジグマンWX8、GesoXWX8、ボーンラッシュWX8です。
ジグマンX8よりは細いですが、GesoXWX8、ボーンラッシュWX8には劣ります。
2.0号 上から太いと感じる順番にアップグレード、ウルトラキャストマン、ウルトラジグマンです。
3.0号 で上から太いと感じる順番で、上がスーパーキャストマンWX8、下がウルトラジグマンWX8です。
いずれもよつあみ社の8本拠りでの比較ですので、全て誤差の範囲ですw
他社のラインと比べると大きな差が出る場合がありますが、社内比較なので、それほど極端な差は現れません。
それでも、他社を含めたPEの中では細い部類に入るので、ショアでの飛距離やオフショアでの底取りには有利なラインです。
強度
単純な引っ張り強度だと、よつあみの8本拠りとしては最高峰だと感じます。
基本、その号数で想定しているターゲットに対してパワー不足になることはないでしょう。
ただし、飽くまで号数相応というかその範疇の強度で、ワンサイズ上の号数に及ぶことはありません。
1.0号で1.2号クラスの強度や、3.0号で4.0号並みの強度が出るわけではないですw
強いので、オフショアで根掛かりすると、ラインが切れなくて困ることが多々ありますw
ショアで根掛かりしても、ラインは引っ掛かった距離から延びることはありませんが、オフショアは違います。
根掛かりした場所は変わりませんが、船が動いているのでズルズルとラインが引き出されてしまいます。
素早く何らかの対処をしないと、どんどん状況は悪化しますw
ロッドを煽ったり、テンションを緩めたりして外れれば良いですが、失敗するとその間に更にラインが出されます。
最終的にはラインブレイカーやタオルに巻き付けて強引に引っ張ることになります。
船の重さがラインに加わるので、船が流れてさえいれば確実にどこかで切れますが、無風状態や潮が止まっていると切れませんw
その状態だと、ウルトラジグマンは強いので、プレジャーボートだと船が根掛かり地点に近付いていくこともありますw
ウルトラジグマンは切るのに結構苦戦します。
素早く切れてくれないと、より多くのラインを失うことになるので、その強度がかえって困る場合がありますw
それゆえに、0.8号や1.0号でそこまでの引っ張り強度がいるのか、疑問に思うこともありますw
根掛かりすると強引に切るしかないので、一度の根掛かりで多くのラインを失うことになり、コストパフォーマンスはかなり悪くなりますw
そういった事情もあり、最近はタイラバなどのライト系の釣りよりも、青物狙いのジギングで愛用しています。
耐久力
強度だけではなく耐久力も高いラインです。
一言で言うと消耗のしにくいラインです。
表面のツルツル処理の持続性も高いです。
そのため、色落ちも遅く毛羽立ちの現れにくいラインです。
ショアでもオフショアでも繰り返し使えるのでコストパフォーマンスは結果的に高いです。
擦ったりした場合の対摩耗性に関しては、他のPEと同等程度の強度しかなく、特に耐えてくれるとかそう言うことはありません。
結局、PEなので擦ると弱いです。
そのため、持続性が高い、という意味で耐久力のあるラインです。
毛羽だって来ると強度が落ちるところも他のPEと同じです。
毛羽立ちにくいラインですが、決してそうならないラインではありません。
キャスト性能
飛距離
よつあみの8本拠りラインとしては最高クラスの飛距離です。
ふわふわ度ではG-soulWX8には劣りますが、ウルトラジグマンの方が細いので、体感の飛距離はほとんど同じレベルです。
しっかりと比較・計測した訳ではないので、具体的なことは言えませんが、どちらもかなり飛びます。
1.0号でGesoXWX8以上の飛距離、1.2号で比較すると、G-soulWX8と同等レベルの飛距離です。
4.0号ではスーパーキャストマンWX8よりも飛距離は出ます。
若干のふわふわ系ラインでライン放出がよいこと、表面がツルツルの処理がなされていて抵抗が少ないこと、ラインそのものも細めであることなどが要因だと思います。
そのため、よつあみの8本拠りラインとしては、かなり飛ぶラインだといえます。
沈下速度
同じ理由で、オフショアでのルアーの底取りスピードも速いラインです。
ライン表面がツルツルしており摩擦が少ないのか、スプールからぱらぱらとラインが放出されていきます。
ラインも号数に対して細めなので、潮の抵抗も受けづらく、同じ号数のラインでも比較的早く沈めることができるラインです。
強度を確保しつつ、早く沈めることができるので、オフショアの大物狙いではかなりオススメのラインです。
扱いやすさ
ウルトラジグマンをG-soulWX8だとすると、スーパーキャストマンがGesoXWX8です。
わかりにくい例えですねw
ウルトラジグマンよりスーパーキャストマンの方が、ラインにハリがあるのでキャスト時のトラブルは少なくなります。
しかし、そのハリがあるために、ライン放出の妨げになるのか、飛距離ではふわふわ系のウルトラジグマンに劣ってしまいます。
ウルトラジグマンは飛距離は出ますが、スーパーキャストマンやアップグレードに比べると、エアノットなどのライントラブルの頻度は高いです。
そのため、扱いやすさ、という一点に限れば、よつあみの8本拠りラインの中では決して扱いやすいラインではないと感じます。
扱いやすではアップグレードやGesoXWX8、スーパーキャストマンやウルトラキャストマンの方が上です。
ただし、それらの扱いやすいライン以上に飛距離が出るので、ショアでもこのラインを好んで使っている人は多いと思います。
飛距離と強度を兼ね備えているので、キャストが上手な人にはデメリットのない最強のラインになります。
筆者のようなキャストに自信のない人や、ライントラブルが嫌な人は、ハリのあるラインを選んだ方が良さそうです。
ジギングの様なキャストをしない、してもアンダーハンドでちょい投げ、みたいなオフショアの釣りでは、そのデメリットが帳消しになるので、最強のラインとなります。
総評
数値化しない独自項目で総評です。
強度
強度は号数相応はクリアしていて、引っ張り強度に関してはその号数で想定される上限に近いものがあると感じます。
強いのは間違いないですが、号数の範疇は越えません。
ウルトラジグマンだからといって、普段のラインからワンランク落として同じ強度が出せるかといったら無理だと思います。
それくらいの強度を期待してこのラインを使えば拍子抜けするかもしれませんが、号数の範囲内で考えれば強いラインです。
飛距離
若干のふわふわ系で、尚且つツルツルの表面により糸抜けが良いので、良く飛ぶラインです。
飛距離はよつあみの8本拠りでは最高クラスです。
同じ理由でオフショアでルアーを速く沈めることができます。
耐久力
ラインの劣化が遅い、という意味での耐久力はあります。
繰り返し使えるので結果的にコストパフォーマンスは高いです。
値段
定価はかなり高いですが、店頭価格はかなりまちまちです。
ネットだとそこそこ安定して安く買えます。
オッズポートやウルトラキャストマンに比べると安く、スーパージグマンやアップグレードに比べると高い、というポジションです。
耐久力が高いので、釣行頻度の高い釣りや、大物狙いの釣りでは結果的にコストパフォーマンスは高いです。
カラー
10メートル毎5カラー展開で底取りやヒットゾーンの把握がしやすいです。
カラーの切り替わりも分かりやすいので、オフショアではかなり重宝します。
色落ちが遅いのも良い点です。
扱いやすさ
若干のふわふわ系ラインなので、やや扱い難いラインです。
ハリのあるラインと比べると、エアノットなどのライントラブルは起きやすいです。
総合的に見ても素晴らしいラインです。
唯一筆者が欠点だと思うのが、ショアで使うにはちょっと扱いが難しい、という点です。
G-soulWX8やスーパージグマンほどふわふわしてませんが、若干ふわふわしているので、飛距離が出る代わりにライントラブルも発生しやすいと感じます。
筆者のような下手くそは多少飛距離を落としてでもハリのあるラインを選んだ方が無難だと思い、ウルトラジグマンをショアではほとんど使わなくなりました。
キャストの必要のないオフショアでは、そのデメリットがほぼ無くなるので、最強のラインとなります。
キャストが上手い人もデメリットが無くなるので、該当すると自覚する人にはショアでもオススメのラインですw