12レアニウムCi4+4000XGと同時期に使っていたリールです。
レアニウムが軽すぎてディアルーナとのバランスが微妙だったため、この13バイオマスターSW4000XGを購入しました。
現在13バイオマスターSWからは4000XGのラインナップは消えています。
ストラディックSW4000XGがこのリールの後継機に当たります。
13バイオマスターSW4000XG
ギア比:6.2
実用ドラグ力 6.0kg
最大ドラグ力 11.0kg
自重 310g
スプール寸法 51/17mm
最大巻上長(ハンドル1回転あたり) 99cm
ハンドル長 60mm
ベアリング(S A-RB/ローラー) 6/1
ハンドルノブは15ツインパワーSW4000XGのものを使用しています。
12レアニウムCi4+4000XGは軽くて良いリールですが、ディアルーナXR1006MLと合わせるには軽すぎました。
そこで、リールの自重を増やしてバランスを取るために追加したのがこの13バイオマスターSW4000XGです。
当時、同ランクのリールに11バイオマスター4000HGがありました。
こちらは15ストラディックの前身のリールで、4000番に関しては13バイオマスターSWと構造上の違いはほとんどありません。
11バイオマスターとの大きな違いは、SWの方が60mmのハンドル、ドラグのワッシャがカーボンドラグワッシャであること、ハンドルノブタイプBが装着できることです。
バイオマスターSWに限らず、SWシリーズの4000番は6000番や8000番とはベースが異なっている場合が多く、ラインナップ上、少し特別なポジションに当たります。
カスタム性
レアニウムと同じく、この13バイオマスターSW4000XGもベアリング追加などのカスタムが可能です。
ハンドルノブ
ハンドルノブにベアリングを1つ追加できます。
こちらは一番簡単でハードルの低いカスタムです。
同じサイズのベアリングがラインローラーでも使えるので予備に持っておいても良いかもしれません。
スプールシャフト
スプールシャフトへのベアリング追加は是非ともオススメしたいカスタムです。
ここにベアリングを追加することで、半リジッドサポートドラグ仕様にすることができます。
今のシマノリールの、中堅モデルと上位モデルの差を隔てている大きな壁はリジッドサポートドラグの有無です。
ここにベアリングを追加することで、その差を半分も埋めることができますw
専用工具も一緒についてるので、ヘッジホッグスタジオさんのベアリングチューンセットがオススメです。
スプール
最後はかなりハードルが高いですが、ベアリング入りのスプールを装着することでリジッドサポートドラグ対応リールに変えることができます。
スプールにベアリングを追加はできないので、ベアリング入りのスプールを別途購入する必要があります。
カスタムには10,000円近い費用がかかるので、最初からツインパワーなどを買った方がいいという、一歩間違えれば本末転倒なカスタムですw
ここまでやってしまえば、基本性能は上位リールに比肩します。
ベアリング入りスプールはヤフオクやフリマアプリで手に入れるのも手でしょう。
機能
ローター
11ツインパワーと同じくグラス系樹脂のローターです。
重量があるので巻き始めは重たく感じてしまいます。
ただし、慣性の法則が働くのか、一度巻いてしまえばしばらくは回転の勢いが持続するので楽に巻けます。
その辺りは15ツインパワーと同じです。
Ci4+ローターのレアニウムやツインパワーXDに比べると、感度ではどうしても劣ってしまいますが、余計なノイズは巻き抵抗を感じずに巻けるため、必ずしもデメリットではありません。
感度を重視するなら、軽量ローター搭載モデルの方が良いでしょう。
ローターの剛性に関しては、実釣では特に何も感じませんでした。
ボディ
アルミニウムと樹脂によるハイブリッドアルミボディです。
かつては半プラボディと言われて、中途半端な剛性と揶揄されていましたw
しかし、19ヴァンキッシュに続き20ツインパワーまでハイブリッドメタルボディを採用してきたため、相対的にこのリールの評価も上がるのではないでしょうか。
20ツインパワーはリールフット側がアルミニウムで、フタ側がCi4+になっています。
13バイオマスターSWも同じくリールフット側がアルミニウムですが、こちらのカバーの材質はわかりません。
記載がないことを見ると、グラス系樹脂の高強度樹脂だと思われます。
肝心の剛性ですが、ショアからの使用だと基本的に問題を感じることはありませんでした。
同じ番手と用途で、Ci4+ローターとボディのレアニウムでも何も感じなかったので、こちらで感じる訳もないといった所です。
フルメタルでこそありませんが、リールフットはアルミのため、負荷によりそこが変形するといったこともありません。
4000番に求められるターゲットや状況では剛性については問題にはならないでしょう。
防水性
コアプロテクト実装前のモデルのため、注油式、逆転ストッパーありのリールです。
ラインローラーの注油口は非常に便利です。
ベアリングが錆びてもすぐに交換できるので、ここはコアプロテクトよりも優れていると感じます。
逆転ストッパーの是非はそれを使うかどうかで決まると思います。
筆者は使わなかったので、防水性の観点から見るとやや不安な要素になってしまっています。
12レアニウムや12ヴャンキッシュと基本的な構造は変わらないはずですが、12バイオマスターSW4000はすぐに内部のベアリングが錆びたのかゴリゴリになってしまいました。
決定打となった状況の違いが要因なのか、それともハイブリッドアルミボディの気密性がCi4+単体やマグネシウム単体よりも低いのか・・・
真相はわかりませんが、正直防水性は低いと感じてしまいました。
15ストラディックなどのコアプロテクトはちょっと中途半端な防水性だと感じますが、18ストラディックSWや19ストラディックはXプロテクト搭載のため、防水性ではほぼ勝ち目がありませんw
使用感
重量
自重は310g。
フルアルミボディの11ツインパワー4000XGが315gだと考えると、グラス系樹脂とのハイブリッドアルミボディは軽量化には全く繋がらないということがわかりますw
しかし、数値で見ると300g越えで重たいリールですが、筆者がこのリールを購入したのはその自重があってのことです。
ロングロッドと合わせる場合には、軽いリールよりも重いリールの方がタックルバランスが整い、持ち重りが軽減されます。
そのため、重さに対して何ら不満はありません。
軽い方がいい場合はレアニウムやストラディックCi4+を買えば大丈夫なので、そこは住み別けできていると思います。
剛性を求めるならバイオマスターやストラディック、軽さを求めるならレアニウムやストラディックCi4+です。
巻き心地
重量のある樹脂ローターにより、巻き始めは重たいです。
15ツインパワーと比べるとベアリングの数の関係なのか、巻き心地はそれほどよくありません。
それでも15ツインパワーSWよりは滑らかに感じますw
同じ4000XGのセドナやサハラと比べると格段に巻き心地は良いので、巻き心地など単純に値段の差でしかありませんw
なので、ここは価格相応と評価できるでしょう。
リールパワー
リールパワーは普通に高いと感じます。
というのも、無印シリーズ4000番の標準ハンドルは55mmが基本です。
ですが、このバイオマスター4000XGには60mmのハンドルが搭載されています。
ハンドル長の差による巻き上げ力の差は結構大きく感じる部分です。
デフォルトで60mmのハンドルがついていることは大きいです。
また、ハンドルタイプがBのため、大型のハンドルノブを装着できる点も評価できます。
大型ノブが使えるので、無印シリーズよりもパワーファイトはしやすくなっています。
剛性も上で述べた通り問題はありません。
半分が樹脂とはいえ、リールフットを含めてアルミボディのため、ボディのたわみや歪み、リールフットの変形等は感じることはありません。
ライトショアジギングにはかなりオススメのリールです。
総評
60mmハンドルと大型ノブが搭載可能なため、ライトショアジギングなどの激しいアクションやファイトが求められるカテゴリーに最適なリールです。
青物が混じるエリアならサーフヒラメにも最適でしょう。
ハイブリッドアルミボディの是非はあると思いますが、少なくともそれが問われるのは15ツインパワーSWとか20ツインパワーの話だと思いますw
バイオマスターやストラディックに持ち込む話でもないでしょう。
ただし、筆者のバイオマスターは微妙な防水性によりすぐにゴリゴリになってしまいました。
コアプロテクトの15ツインパワーもゴリゴリになりました。
XプロテクトのツインパワーXDは防水性を未だ維持してくれています。
そのXプロテクトが搭載されている18ストラディックSWが後継機だと考えると、今さら定価で13バイオマスターSWを買う意義は少ないと思います。
セフィアBBの時は製造コスト上昇の関係で必ずしもニューモデルが上位互換だとは限らないと言いましたが、正直、13バイオマスターSW4000XGでは18ストラディックSW4000XGに何一つ勝てる要素が思い浮かびませんw
ハンドルノブも普通にストラディックの方が良いですw
よって、モデルチェンジにより値下げがされている場合か、中古での購入の場合はバイオマスターを選択肢に入れても良いでしょう。
決して悪くはないリールです。