ルアりずむ

主にソルトウォーターのルアー釣りを嗜んでいます。タックルやルアーのインプレ レビューをメインで綴っていきたいと思います。ちなみにボウズが多いので、そのレベルだとお察しの上、参考にしてくだされば幸いです。

よつあみ G-soul WX8 インプレ

G-soulX8アップグレードに名前や色が良く似ているラインです。
メーカーの人曰く、G-soulWX8の後継品がG-soulX8アップグレードだそうです。
ただし、原糸や撚り方、コーティングなどの処理などが全く異なり、方向性があまりにも違うため、G-soulWX8のファンの要望もあり現役でラインナップされているそうです。


YGK よつあみ G-soulWX8

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筆者の使用歴は
1.2号 フラットフィッシュ サーフルアー
1.2号 タチウオワインド
1.2号 ナイトシーバス
のみです。

150m巻きのみで、0.8号から1.5号までのラインナップです。
そのため、糸巻き量と号数の兼ね合いで、筆者がカバーできそうなのが1.2号しかありませんでした。

定価は4,800円ですが、お店によってはアップグレードにちょっとお金を出せば買える値段で売っていることもあります。

性質

原糸
ウルトラダイニーマです。
ウルトラ1なのかウルトラ2なのかはわかりませんが、イザナスSK71グレードであることは間違いないでしょう。

コーティングはほとんどされていない様に感じます。
されているとしても薄いはずです。

感触
やわらかふわふわ系ラインです。
ふわふわ系ラインの中のふわふわ系ラインですw

ふわふわというかふさふさというか・・・
訳のわからない形容詞ばかりであれすが、一言でいうとハリのないラインです。
軽くてやわらかい・・・ゆえにふわふわ。

そのため、ラインの放出性はよつあみの8本撚りの中でもトップクラスです。

カラー
シナモングリーンというカラーです。
アップグレードが蛍光系の濃いハッキリとしたカラーなら、G-soulWX8は抹茶のような渋い緑です。

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パッと見はアップグレードと迷いそうですが、アップグレードにはある光沢というか艶がG-soulWX8にはないのでそこで判別できます。

マーキングのない単色のラインです。

ちなみにアップグレードが色落ちするとG-soulWX8みたいになりますw

強度

強度は平均すると号数相応の強度だといえます。
無傷の状態での引っ張り強力は強いラインです。

ですが、コーティングがほとんど施されていないのか、ダメージには弱いラインです。
そのため、常に無傷の状態を維持するのは難しく、平均すると号数相応の強度ということになります。

パッと見ると意外ですがG-soulWX8の方が太く感じます。
触ってみてもG-soulWX8の方が太いです。

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上がG-soulWX8
下がG-soulX8アップグレード
写真では上のWX8の方が細く見えます。

ですが、よくよく見るとWX8の方がラインが真円に近い感じで、アップグレードの方がやや潰れなどの影響で細く見えたり太く見えたりする部分があるみたいです。

いずれにせよ、アップグレードと大差がないため、WX8は号数に対して特に細いラインとは言えません。

キャスト性能

飛距離
圧倒的に飛びます。
1.2号限定ではよつあみの8本撚りラインとしては最高峰の飛距離だと感じます。
決して細いラインではありませんが、飛距離はとても出るラインです。

ラインの放出性の高さは群を抜いています。

ハリがなく柔らかいので、カイドを通り抜け際にバタつかずにスムーズに放出されます。
また、同じ理由でスプールから放出される際も、パラパラとバラけていき、そのままバットガイドに吸い込まれるように飛んでいきます。

サーフでの使用では、アップグレードとは飛距離に大きな差が出ます。
ウルトラジグマンとどちらが飛ぶか、という勝負になります。

サーフで飛距離を優先したい場合などは特にオススメのラインです。

耐久性

耐久性はそれほど高いとは感じませんでした。
特にサーフではコーティングが薄いため、砂によるダメージを受けやすかったです。

波止での使用の場合は劣化を感じなかったので、キャストやガイド摩擦などの通常使用での耐久性は高そうです。
単純に外部からのダメージに弱いラインです。

扱いやすさ

トップレベルで扱いにくい、難しいラインです。

ふわふわなラインのため、リールにラインを巻き付ける際のテンションの気を使うラインです。
ナイトシーバスの様な軽いルアーを使うシチュエーションでは、リールへの巻き付けが甘くなり、キャストの際に上のラインが下のラインを引っ張って放出され団子になるトラブルがよく起きてしまいました。

軽いルアーをあまり使わないサーフではどうかというと、リーダーをガイドに巻き込む長さをとっている場合はトラブルが連発します。
ラインの放出性が高すぎるため、すぐにPEがリーダーを追い越してしまい、エアノットやガイド絡みなどのトラブルが起きてしまいます。
どんなPEでも、リーダーをガイドまで巻き込んだ状態でキャストすれば、PEがリーダーを追い越す状態にはなりますが、
このG-soulWX8のライン放出性はトップクラスのため、同じ状況でも他のPEよりもトラブルの頻度が圧倒的に多いです。

そして、一度トラブルが発生すると、団子にしろエアノットにしろ、修復するのはほぼ不可能です。
柔らかくハリがないので、もつれたラインをほどくのは非常に難しいく、
せっかくほどいても、作業をしている間に他の部分に別のトラブルが発生していることがよくあります。


これはG-soulWX8というより、ふわふわ系ラインの宿命です。
初心者向けラインがハリのあるラインが多いのは正しくこれが原因で、飛距離を犠牲にしてでもトラブルを軽減するためにハリを出しているそうです。

故にこのラインを使う場合は特性を把握して、それをカバーできるタックルバランスやシチュエーションを理解していないと、
トラブルが続きストレスだけが貯まりかねません。
初心者には絶対にオススメできないラインです。

総評

圧倒的な飛距離の代わりに犠牲になったのは扱いやすさ、です。
150m巻きしかなく、単色のためオフショアを除外したショアでの評価となります。

強度
平均すると号数相応の強度です。
無傷状態での引っ張り強力は高いと感じます。
ただし、ダメージには弱く、ささくれた部分などがあると、そこが弱点になるため、平均すると号数相応の強度です。

飛距離
良く飛ぶラインです。
柔らかくふわふわなため、ラインの放出性が圧倒的に高いです。
トップクラスの飛距離がでるため、飛距離を優先する場合は視野に入れてもらいたいラインです。

耐久力
繰り返しの使用ではそれほど磨耗しないラインです。
ただし、コーティングの薄さ故に外部からのダメージには弱いです。

値段
実売価格は安ければ3000円ちょっとです。
ウルトラダイニーマのよつあみのラインとしてはリーズナブルな価格になると思います。

カラー
ライムグリーンの単色です。
視認性もまずまずです。
ラインナップの関係と単色であるため、オフショアでは中々使われないラインだと思います。

扱いやすさ
扱いにくいラインです。
柔らかいふわふわラインの特徴をしっかりと把握しておかないと、エアノットや団子、バックラッシュになるため、ストレスだけたまるラインになりかねません。


総じて、上級者向けのラインです。
正直、筆者には持て余すラインでしたw
細さではなく、高いライン放出性により飛距離を出しているラインです。
その特性を理解し、使いこなせる人向きのプロフェッショナル用のラインです。