既に廃盤になっている、と思われるラインです。
一応、よつあみのカタログには載っていますが、そこの注釈には輸出限定商品で日本では販売しない、となっています。
ですが時折、釣具屋でワゴンセールで処分されていることがあるラインです。
ワゴンセール価格のため、m辺りの単価がかなりお買い得なので思わず飛び付いてしまった、というのがこのラインとの出会いです。
YGK よつあみ ウルトラ1 ジグマンX8
筆者の使用歴は
1.0号 タイラバ
1.0号 タチウオジギング ライトジギング
となります。
マルチカラーで300m巻きのラインなので、オフショアで主に使っています。
1.0号300mを1,852円で購入しましたが、定価は12,600円もするラインですw
実売価格がいくらぐらいだったのか不明です。
性質
素材
パッケージの説明によると、素材はダイニーマです。
現在の商標でいうイザナスと同じでしょう。
原糸はウルトラ1原糸なるものみたいです。
よつあみの原糸は大体以下のパターンあります。
・YGK超高分子量ポリエチレン
・ダイニーマ
・スーパーダイニーマ
・ウルトラ1ダイニーマ
・ウルトラ2ダイニーマ
最高峰はウルトラダイニーマで、度々名前の出てくる原糸です。
世界最強と形容されていますw
現在のウルトラダイニーマはほぼ全てウルトラ2の原糸になっています。
ウルトラ2はスーパーダイニーマより20%強力アップした原糸だとのこと。
見分け方は簡単で、パッケージにウルトラ2なのかウルトラ1なのか書いてありますw
イザナスにはSK60と上位グレードのSK71がありますが、
この中のウルトラ2がイザナスのSK71グレードの原糸に当たると思われます。
ウルトラ1もSK71だと思いますが、確証はありません。
今となっては情報が少なく、ウルトラ1の性能については不明ですが、かつてのウルトラダイニーマだったことを考えると、原糸としてのランクは高そうです。
原糸レベルの話ではなく、製品レベルでの比較になりますが、
ウルトラジグマンWX8の説明文に今回インプレするジグマンX8が登場していますw
“ジグマンX8より約20%、MAXで約40%の強力アップを実現”
とウルトラジグマンに記載されています。
つまり、漠然としたイメージですが、ジグマンX8はウルトラジグマンよりも20%以下の性能のライン、ということになります。
感触
感触はウルトラジグマンに似ています。
G-soulX8アップグレードやGesoXほどハリはありませんが、G-soulWX8ほどふわふわでもありません。
表面はさらっとしています。
スプールへの収まりもラインの放出性も良いです。
基本、落とすだけのバーチカルやベベルの使用で、キャストもアンダーハンドのため、ライントラブルの頻度については語れませんw
ラインの放出性は良いので、ハリのあるラインに比べると早くルアーを沈めることができます。
ガイドでのバタツキが少ないので、着底までの動作がスムーズに行えます。
ただし、潮が速くなると着底には一気に不利になります。
下の項目で書きますが、ラインの太さが他のよつあみ8ブレイドラインに比べると若干太めです。
放出性は良いですが、潮の抵抗を受けやすいので状況次第ではラインが流されてしまい底取りに苦労します。
カラー
10メートル毎にカラーが切り替わるマルチカラーです。
ダークグーン
↓
ライトグリーン
↓
パープル
↓
レッド
↓
ブルー
のカラーパターンとなっています。
オフショアで使う分には非常にありがたい仕様です。
筆者は棚の計測には使いませんが、着底のタイミングを計る時に重宝します。
水深が同じエリアであれば、着底のカラーを覚えておけば、スムーズに着底からアクションのタッチアップが行えます。
また、底から○○メートル、という船長の指示にも、カラーを数えるだけで簡単に対応できます。
また、いずれのカラーも濃い配色となっているため、色落ちしてもカラーの変化が確認しやすいです。
強度
強度は全く問題ないレベルです。
むしろ、強いと感じます。
このラインを巻く以前はウルトラジグマンWX8を巻いていましたが、それよりも20~40%も劣る強力だと感じることはまずありません。
PE1.0号でも、70センチ越えのメジロ相手に強引なファイトでもラインブレイクすることなく、立て続けにヒットしたメジロも難なく上げることができています。
引っ張り張力だけなら1号としては十分すぎる強度だと思います。
ウルトラジグマンWX8とどちらが強いか、と聞かれるとなんとも答えられませんw
1号のみ、オフショア限定の比較では、
どちらも根掛かりかサゴシ以外でラインブレイクすることはありませんでした。
根掛かりの時も、結束でも切れずに最終的にラインブレイカーか船に巻き付けて、船の重みの力業でようやく切れる、といった強度です。
その場合ですら結束で切れず高切れとなってしまいますw
そのため、どちらのラインも結束強度は高いといえるでしょう。
唯一、ウルトラジグマンWX8よりも20%以下だという説明文に納得させられる部分は
ラインが若干、ウルトラジグマンよりも太いと感じられる部分です。
1号の太さであることは間違いないですが、全く同じ太さにした場合、ウルトラジグマンより強度は劣るのかもしれません。
上から
ジグマンX8
ジグマンX8
ウルトラジグマンWX8
GesoXWX8
ボーンラッシュWX8
となります。ラインは全て1.0号です。
写真では分かりにくいですが、上から太いと感じる順番に並べてみました。
ボーンラッシュWX8が断トツで細いですw
ウルトラジグマンとGesoXはちょっとGesoXの方が細いかな、というレベルです。
耐久力
タイラバ、タチウオジギングやライトジギング、スーパーライトジギングで多用していますが、今のところ毛羽立ちは現れていません。
オフショアは消耗する前にサゴシカッターや根掛かりで高切れするので、強度がどの程度持続するのかの見極めはショアとは随分異なっています。
キャスティングで使っていないので、オフショア限定の評価になりますが、今のところ耐久力は高いと感じます。
総評
今のところオフショア限定の使用なので、飛距離に関しては不明なので、その他の項目で総評です。
強度
号数相応かそれ以上の強度を感じます。
ただし、オフショアのバーチカル・ベベル限定なので、対摩耗性に関しては不明です。
あくまで引っ張り張力と結束強度のみの評価です。
飛距離
飛距離に関しては不明ですw
ただし、ライン残数が150m以下になった場合はショア用のラインに回すことになるので、改めてショアでの使用感を追記したいと思います。
耐久力
こちらもオフショア限定では耐久力は高いと感じます。
飛距離と同じく、ショアで使って改めて再評価したい項目です。
値段
本来は高いラインですが、現状はアウトレットか逆輸入品しか出回っていませんので、価格はリーズナブルな場合が多いと思います。
目安として、スーパージグマンと同じくらいの価格であれば購入推奨です。
カラー
10メートル毎に5カラー展開で非常に底取りやヒットゾーンの把握がしやすいです。
色が濃いのも嬉しい要素です。
扱いやすさ
ラインの質感はウルトラジグマンに近いです。
ただし、よつあみの8本撚りとしては太めなので、潮の抵抗を受けやすく着底には不利です。
オフショアのラインとしては完成度が高いラインです。
特に強度に関しては十分信頼できます。
欠点はウルトラジグマンWX8やボーンラッシュWX8と比べると若干太いため、潮の抵抗を受けやすいことです。
現状、オフショアのみの評価ですので、ショアで使用後加筆したいと思います。