ルアりずむ

主にソルトウォーターのルアー釣りを嗜んでいます。タックルやルアーのインプレ レビューをメインで綴っていきたいと思います。ちなみにボウズが多いので、そのレベルだとお察しの上、参考にしてくだされば幸いです。

ブリーデン スペシメン 84 swingtop インプレ

セフィアSSの次に購入したエギングロッドがスペシメン84スイングトップです。
この後もエギングロッドの散財は続きますが、それなりに長く愛用したエギングロッドだと思います。

エギングロッドとしてのセフィアSSに満足できず、新たなロッドを探して魔界を彷徨っている時に出会ったのがこれでした。

40%OFF

現行モデルなのに!?

ブリーデンにはメタルマルにてお世話になっていたので、その場で即決してしまいました。

BREADEN Squidwickedgame SPECIMEN 84 swingtop

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スペック
Length 8'4
Section 2
Closed Length(cm) 130
Egi Size 過跳3.5F
Line PE0.4~0.8
Rod Wt.(g) 118

“高弾性カーボンプリプレグというだけでは採れないバイト、ソフトなだけのティップでは感じる事の出来ない気配…SPECIMEN86tiptopの完成・出現はそれらを可能にする新しいエギングワールドの始まりでもある。そして、この84swingtopに求めたのは、超高感度の向こう側にある"過剰"なまでの高感度。手元に伝わる感覚の変化、ティップやラインの変化でアタリを採れるのは当たり前。この84swingtopでは、視覚や手の感触では感じ取れない微妙すぎるバイト(これを揺れアタリと呼んでいる)までも感知してしまう。
その名の通り「揺れる穂先=swingtop」だ。SQUIDのタッチや海底の状態だけでなく、潮流やSQUIDの忍び寄る気配まで情報伝達しBREADENユーザーをサポート。ハイプレッシャーを制する。SPECIMEN86tiptopが切り開き、BGシリーズが追及し続けている「感度の新境地」は更に進化&深化してゆく。”
メーカーHPより

家に帰ってから公式HPを見た時、これはとんでもないロッドを買ってしまったと思いましたw
超高感度の向こう側にある過剰なまでの高感度!?
これで釣れなきゃ言い訳不能ですねw

仕様

ブランクス
ブルーの塗装の施されたブランクスです。
かなり目立つので、釣り場ですぐにスペシメンだとわかります。
もう一つよくわかるのは濃い青のソルパラですねw
外装にオシャレなカーボンテープのテクノロジーによる補強はありません。

高弾性パリパリや、薄いブランクスで軽量化、といった方向とは違い、やや厚みのあるしっかりとした粘り系のブランクスです。

継ぎ
継ぎは逆並み継ぎ、ですが弛みやすいのでロッドフェルールワックスは塗った方がいいかもしれません。
抜けるまではいきませんが、若干ずれることがありました。

リールシート
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リールシートはダウンロック式。
通常のしゃくりでは特に問題ありませんが、スラックジャークでフロントグリップを握る人にはマイナスポイントになります。
弛むのでフロントグリップは事実上使えません。

ただ、グリップ自体は普通に握りやすいです。
一長一短ですねw

ガイド

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オールチタンガイドでバット側はKWガイドです。
かなり特殊なセッティングで、ベイトロッドを思わせるガイド並びになっています。
極小ガイドで構成され、ガイド数も11とかなり多めです。

バットガイドが低く、ガイド径も小さいのでライン放出が悪くなり、飛距離がでないと感じるかもしれませんが、そうではありませんでした。
飛距離、糸がらみ共に問題ありません。
恐らく、ゼナックのRGガイドの理論の様に、密に詰まったガイドがラインのバタツキを抑え、結果的にラインの放出性が上がっているのだと思われます。

かなり計算されたガイドセッティングだと思います。

結果的にしゃくっている際のライントラブルもかなり少なく、扱いやすいロッドに仕上がっています。

ちなみにガイド径が小さいので、PEは0.8号、リーダーはフロロ3号くらいが限界だと思われます。
0.6号以下のPEと2号以下のリーダーがベストでしょう。

重さ

数値だけ見れば118gと極端に軽いわけではありません。
今や100gを切るエギングロッドも多いですからね。

ですが、持ってみると非常に軽く感じます。
セフィアSS900MHとは違って、一日しゃくり続けていても大丈夫です。
レングスの差とテーパーの差、そしてロッドパワーの差がしゃくる上で圧倒的に軽快に感じさせてくれます。

使用感

特徴
ティップ~ベリーがとても柔らかいロッドです。
あえてパワー表記をするならMLまたはLくらいのパワーになります。
スイングトップの名に相応しく、振るとティップが大きく揺れますw
振り幅はかなり大きいです。
レギュラーテーパーなのだと思います。
曲がりの支点がベリーの中間から根本付近にあります。

飛距離
意外と飛びます。
というのも、先にも述べた極小ガイドが如何にも飛ばなさそうな印象ですが、期待を裏切るだけの飛距離は出ます。
なので、かっ飛ぶとまではいかないものの、問題なく投げれます。
結局、このロッドでは3.5号エギしか投げてませんが、飛距離に関して不満に思うことはありませんでした。
ただし、ティップ~ベリーが柔らかいので、ペンデュラムキャストや、たらしを長めにとったキャストは推奨です。
たらし短めのバス投げで飛ばせるほどティップは反発してくれませんw

しゃくり感
このロッドを使用していた時は各社エギを満遍なく使っていましたが、3.5号エギならどのエギでも基本的には大丈夫です。
ただし、餌木猿や墨族などしゃくり抵抗が重いものをしゃくれば、ややロッドが負けている様に感じられます。

ティップ~ベリーではなくベリー~バットでしゃくる感じになります。
ハイピッチショートジャークの場合はベリーでしゃくるイメージです。
レングスが気にならないなら、スラックジャークには適しています。

感度

超高感度の向こう側にある過剰なまでの高感度はどうなのか。

その恩恵を最も受けられるのはテンションフォールやカーブフォールでのアタリです。
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当たり前ですが、フリーフォールでラインを見てアタリを取る方法ではこのロッドの感度はほとんど意味がありませんw

直接アタリを取りにいけるカーブフォールやテンションフォールでこそ、感度を実感することができます。
ティップが非常に柔らかいので、穂先の入り込むアタリなどはとてもよくわかります。
僅かにでも穂先が入っているなら、戻るアタリもとることは可能です。

ソリッドティップとの違いは、チューブラーなので目感度だけでなく手感度にも優れているということです。
ただし、戻るアタリに関しては絶対にソリッドの方がわかりやすいので、ロッドでアタリを取りに行くスタイルでこのロッドを使う必要があるのかは微妙なところ・・・

ソリッドティップの目感度、高弾性ブランクスロッドや薄いブランクスによる軽量化ロッドの手感度にはどうしても劣ってしまいます。

結局、このロッドの感度は柔らかい穂先で小さなアタリも拾える、といった方向の感度になります。
なので、実際に使っていてあまり感度がいいと感じる機会はありませんでした。

パワー

ML~Lクラスです。
テーパーはレギュラー寄りな印象です。
ティップ~ベリーが柔らかいので、あわせ切れやゲソカットは発生しにくいです。
反面、アワセはしっかり行わないと掛かりません。
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基本的にはオールシーズン使えますが、特に秋イカを釣るのに非常に向いています。
ジェット噴射もロッドが十分吸収してくれます。

後はメタルマルとの相性も非常に良いです。
おすすめは19gで、高速リトリーブ中でも、ジャーク中、フォール中、いずれもアタリを弾かずキープしてくれるので、掛けやすく、更にとてもバラシにくいです。
メタルジグなら15g~20gが良いでしょう。

ティップ~ベリーは柔らかくて瞬殺されますが、バットは耐えてくれます。
バットが硬いかと言われればそうではなく、程よく曲がり粘って耐えるイメージです。
なので、PE0.6号のラインシステムで捕れるものであれば基本的にはとれます。

総評

なんだかんだで長く愛用していたロッドです。
決して圧倒的な感度があるわけではありませんが、使用者に負担を与えない使いやすいロッドです。
しゃくった時の衝撃が使用者に跳ね返ってこない、というのはセフィアSS900MHからの乗り換えとしては成功でした。

特に良かったのが、初心者だった筆者がアタリを逃しても、ロッドがそれを吸収し時間を稼いで教えてくれたことです。
掛かった後のテンションのコントロールなども、ロッドが勝手にやってくれるイメージですw

スローテーパーとまではいかなくとも、それに近いレギュラーテーパーのロッドを探している人、柔らかいロッドを探しているような人にはオススメできます。

メーカーの売り文句は置いておいても、買って良かったと満足できるロッドでした。