ルアりずむ

主にソルトウォーターのルアー釣りを嗜んでいます。タックルやルアーのインプレ レビューをメインで綴っていきたいと思います。ちなみにボウズが多いので、そのレベルだとお察しの上、参考にしてくだされば幸いです。

シマノ セフィアSS S900MH

これまで使ってきたロッドの簡単なインプレです。

エギングを本格的に始めようとして、購入したのがこの竿です。
セフィアSSはセフィアBBシリーズの上位、セフィアCi4の下位という位置づけの中堅モデルとなります。


セフィアSS S900MH

スペック
全長:2.74m
継数:2本
仕舞:146.6cm
自重:127g
先径:1.8mm
元径:12.6mm
適合エギ:3~4.5号
適合ライン:PE0.8~2号
リールシート位置:355mm
カーボン含有率:95.7%
2ピース逆並継ぎ仕様
AllステンレスKガイド
CI4リールシート
ハイパワーX構造
EVA軽量セパレートグリップ
装飾リング
定価:26,000円

シリーズ紹介文
■軽さ・張り・パワーを兼ね揃えた、ハイスペック&ハイコストパフォーマンス エギングロッド! エギングに求められる基本性能を高め、クラスを超えるスペックを備えた「セフィアSS」。軽量EVAセパレートグリップ、ガイド部への糸絡みを軽減するステンレスKガイド、強力なネジレ剛性とパワーを誇るシマノオリジナルのカーボン構造[ハイパワーX構造]を惜しみなく搭載。エギングロッドに必要な軽さ・張り・パワーを兼ね揃え、驚くほどの軽快な操作性と、一日中ゲームに集中できるバランスの良さを実現。洗礼されたデザインで、全ての面において上位機種に迫るハイコストパフォーマンスモデルです。

モデル紹介文
■S900MHは、足場の高い防波堤や磯、飛距離が重要視されるサーフでなどで活躍する軽量ロングディスタンスモデル。パワーのあるブランクスは沖のポイントまで思い切り飛ばすことができ、遠く離れたエギをしっかりとダートさせることができます。さらなる1杯を求めるエギンガーにぜひ使っていただきたい一本です。

エギング初心者なのに、9ftというエギングロッドとしては長いレングスと、MHというパワー強めのロッドを選択しました。

というのも、それまで使っていたロッドが、8ft Mクラスのロッドでしたが、8ftではやはり短いと感じることが多く、新たに購入する際にはロングロッドを、と考えていました。
他の釣りでは取り回しは兎も角、竿は長い方が何かと有利なことが多いので、エギングロッドもそうだろうという安易な理由です。

ガイド


シマノHPより

オールステンKガイド
前のロッドが中国製ガイドだったため、Kガイドを使った時は感動しました。

穂先にラインが絡まるトラブルが激減した様に感じます。
以後、Kガイドの信者になります。

その他装飾など

リールシートにやや問題があります。
というのも、シマノリールの装着には何の問題もありませんが、ダイワリールの装着が事実上できません。
リールシートにあるCi4の立体のロゴの装飾が、ダイワリールを装着する時にリールフットを押し上げてしまい、上手く装着することができません。
強引に挟むこともできますが、釣行中に外れる心配もあるので、あまりスッキリとしない組み合わせになります。

ロッドはシマノ、リールはダイワとしている人には少々キツい仕様です。
シマノロッドにダイワリールは合わせるな!ということなんでしょうか・・・

ブランクス

ブランクスの外装にX状のカーボンテープを施したハイパワーXがロッド全体に施されています。
効果の程はわかりませんが、ビジュアル面ではとてもかっこよく仕上がっています。

飛距離

3.5号エギに関しては8ftの竿と比べるとかなり飛びます。
ただ、購入タイミングが秋シーズンだったため、エギ2.5号や3号では穂先が固すぎて正直あまり飛びませんでした・・・
20g~30gのジグやワインドなどはよく飛びます。
あまりに飛ぶので、エギよりもこちらの方がメインで投げたくなるほどです。
気が付けばジグかメタルマルばかり投げていました。

重さ

自重は127gで、前に使っていた8ftの竿が自重125gくらいだったので、凡そ2gの違いです。
それだけ見ていれば、セフィアSSはレングスの割りには軽いですが、実際は持つだけで重いと感じる程度の持ち重りがあります。

更に、しゃくって見れば一目瞭然で重いです。
8ftのロッドと同じ感覚でしゃくっていると、すぐに疲れてしまいます。

それだけ、レングスの差が実釣時の重さに影響を与えるということですね・・・
スペックの自重があまり参考にならないと実感させられました。

使用感

これは完全に好みの問題ですが、硬いです。
ロッドアクションをティップが吸収しないので、アクションが押し殺されず、エギ自体はキビキビと動いてくれます。

その半面、その固さも相まって、しゃくった時に疲れを感じ易いです。
アクションに対し、ティップが衝撃を吸収しないため、その力はそのまま使用者への負担となってしまいます。
そのため、しゃくってなんぼの初心者には正直キツかったです。


ロッドパワーは高いので、秋シーズン前半の小イカでは物足りないと感じるでしょう。
秋後半のキロ以上狙いか、春イカ狙いに向いています。

エギングロッドとしての使用感ではないですが、ルアーロッドとしてはかなり使えます。
アクションはつけやすいので、ジグやワインドに向いています。

もはやエギングロッドとしてのインプレでは無いですが、ライトショアジギングロッドとしては、かなり優秀です。
PEを0.8号、リーダーをフロロ2.5号か3号にすることで、エギングと兼用で遊べます。
魚狙いでもロッドパワーは申し分ありません。
エギングロッドで狙えるターゲットに関しては完全にカバーしています。

ティップは固めなのでフッキングは決めやすく、負荷がかかればロッド全体が曲がり込むので、寄せるのにも苦労しません。

ただし、エギングロッドのためグリップエンドが短く、シーバスロッドやライトショアジギングロッドの様にグリップを脇で挟んで使うことはできません。
ロッドの自重だけみれば、シーバスロッドなどより遥かに軽いですが、脇ばさみができないため、楽に負担を軽減しながらしゃくることはできません。
反面、グリップエンドが短く引っ掛かりがない分、激しいジャークには向いているので、そこは好みが別れるところです。
筆者的には脇ばさみで楽にゆったりとしゃくるのが好きなので、ここはルアーロッドとしてはマイナス点になりました。

総評

結局、サーフエギング兼、ルアーロッドとして使われることになりましたが、似たようなスペックの上位モデルを買ったことで御役御免となってしまいました。
エギングロッドとしては小イカメインの初心者には扱いきれなかった、といった感じです。
ただでさえ、釣れるイメージが湧かない状況で、しゃくる作業そのものが苦痛では、釣れるものも釣れないでしょう。
一言で言うと、自分にはあってなかった、という結論です。


このロッドは現在は廃盤となっていて
後続モデルはセフィアSS Rというシリーズになっています。
SS Rでは900MHは残念ながらラインナップから消滅していて、代わりに906MHというよりレングスの長くなったモデルが登場しています。
9.6ftで自重も127gと900MHと同じで、技術の進歩は凄いなとただただ感心です。
900MHより飛距離やパワーが上がりつつ、長くなった分、使用者への負荷はマイルドになったと予想します。

後継モデルはセフィアSS Rから19セフィアSSへ。
9ftのMHモデルはラインナップから消滅し、86MHになりました。